2016年03月21日公開|マツダ
先日ご自身のスカイラインで、車内クリーニング等の施工でお越しいただきましたお客様ですが、
今回は奥様のお車の磨き&コーティングでまたわざわざ岐阜県よりお越しいただきました!
先日のお引取りの際に、お土産として長いもをお持ちいただきましたが、今回ご来店の際にそのお返しとして、岐阜県郷土料理の“鶏ちゃん”というものをいただきました!
まだお若いにも拘らず、お気遣いの仕方はご立派です。
きっと、ご両親の幼少ころからの躾がちゃんとしていたのでしょうね!
最近の若者には少ないでしょうが、弊社においでになられる若者は世間一般的なレベルより、
きちんとされていらっしゃる方が多いのは、偶然なのでしょうかねー
ありがたいことではありますが、このようなお気遣いは無用です!
お車自体は昨年の11月末に購入されていらっしゃったにも拘らず、今まで施工をなさらずにいらっしゃったのは、冬季の施工を嫌ったのか?
と、予想されますが、この選択は新車購入においてはあまりいい選択ではありません・・・
趣味車等で日常使用もされずに、車庫保管車であれば話はまた違ってはきますが、
日常使用に供され且つ露天駐車であるこのお車の場合は、冬季~初春に受けるダメージとのバランスを考えると、3ヶ月間以上ボディが無防備であったことのダメージリスクは結構なものです。
お持込いただいた状態は未洗車で、
しかも塗装状態もほとんど判断がつかないほどの汚れ方でしたが、
この汚れ方から見て結構な期間洗車はされずに使用されていたと想像できます。
が、明らかにいろいろのダメージをすでに受けてしまっているであろう雰囲気はプンプンします・・・
冬季~初春の受けやすいダメージは、降雪地帯であればエンカル付着、
一般地域でも車体が静電気を帯びやすいですので鉄粉の付着も激しくなりますし、
黄砂・花粉もかなり危険です・・・
そのような強烈な外的ダメージ要因が強い中、
このお車のように洗車もあまりなされていないようでは、
さらにダメージリスクを増大してしまう結果になります。
またここまで汚れを放置しての洗車は、汚れ等が強力に付着してしまっておりますので、事前に高圧スプレーをかけての洗車であっても、洗車の際に相当汚れを引き摺りながらとなるでしょうから、
洗車傷も相当入れてしまうことになります・・・
洗車は頻繁にしすぎるのも問題ですが、
この車のようにあまりにされないのはさらに問題があります・・・
このたびは、
"ペイントプロテクションフィルム”のドアカップへの施工もご依頼ただきました!
現在弊社では、
今まで使用してきている、
“エクスペル・アルティメット”とデモ用格安フィルムとがありますが、ドアカップは意匠性が問題にもなりますし紫外線にもさらされますので、
無難なところでエクスペル・アルティメットを使用することとなりました。
実際耐久性能の違い等は検証されてはいませんので、なんともはっきりしたことは言い切れませんが、
確実に違いはあるとは思います。
が、それが問題になるレベルかというと?
です。
更に、ドアステップのペイントプロテクションフィルムのご依頼も頂、4箇所を施工いたしますが、
すでに運転席側は相当の傷が入ってしまっています・・・
本来は、追加の磨きとなりますが、1ヶ月内での2台目のご入庫ですし、
お土産までいただいておりますのでここはサービス磨きでOK!
しかし、ヒールの角で相当派手にぶつけたと思われる場所は、
すでに塗装が欠けてしまっているところがあります・・・
この部分の施工は、乗り降りの際のドア開閉時しか見えないですし、紫外線の影響も受けませんので、
プライスバリュー優先でデモ用フィルムで施工です!
段差も多いですしかなり無理な張り込み範囲で施工してみましたが、
デモ用フィルムはエクスペルよりは形状追従性は優れています!
が、フィルム自体の製品問題として糊の線状の斑は出てしまいます・・・
ただし、あくまでデモ用フィルムとして製品代は料金には入っておりませんので、今回はご勘弁いただきます。
ただし、本格的に弊社での販売フィルムとして扱う際には、
すでにこの問題は解決済みとのメーカー回答がありましたので安心です!
然し、あくまでも低価格フィルムですので、
エクスペルまでの意匠性・耐久性確保は難しいとは思われます・・・
ので、価格で選ばれるか?
意匠性を優先なさるか?
の、問題です。
何でつけてしまわれたのか?
かなり深い傷です・・・
膜圧の薄いマツダ車では、この様な傷は致命的になりかねません。
というのも、一般的普通車の膜厚であれば磨ききることが可能な傷であったとしても、膜厚の薄いマツダ車では同じように磨けばクリアー無くなっちゃうかも?
とはいえ、現状では傷ははっきり白く見えてしまっているために、ある程度これが判りづらくなるレベルまで回復させるにも、
通常の磨きコース内では無理ですので、
“スポット磨き”の追加施工をご依頼いただきました!
約15μ磨いても傷は残っています・・・
見た目的に言えば、後10μくらい研磨すれば完全除去も可能でしょうが、
いかんせんこの段階ですでに残存膜厚は73.8μしか残っていません。
これ以上の膜厚消費は危険です・・・
まだ新車ですので、冒険をして完全に傷が除去できたとしても、
残存クリアーは薄皮一枚残っている状態になってしまいますので、
以降のことを考えるとそこまでは行わないほうが良いでしょう!
写真で見ると、残存傷ははっきり判りますが、自然光ではほとんど気にならないレベルにはなっていますので、ここが落としどころというものでしょう。
ここはオーナー様自体は気づかれていらっしゃらなかった、深い傷です・・・
が、これとは別にルーフにある傷のスポット磨きのご依頼をいただいて降りましたが、
その傷はスポット磨きまで行わずとも除去できてしまったために、
この傷に“スポット磨き”を振り替えさせていただきました!
この様に、Aピラー付け根付近に着く縦方向の傷は、
十中八九フロントガラスの拭き上げ時に衣類でつけてしまった傷でしょう・・・
ご自身では洗車はなさったことが無いとのことですので、そうなると犯人はGSでしょう。
これは、弊社のお客様を見ていても非常に多いパターンです。
GSで、
「気をつけろよ!」
などと神経質のなるよりも、鼻からGSでは、
「車には一切触らないで!」
のほうが、いやみも無くイラつきもしないで済むでしょう!
ここは8μの研磨でサラッと傷なくなっちゃいました!
場所がもうちょっとフェンダーよりだったら、エッジをはいでしまうリスクがあるために施行不能か?
傷残ったかも?
傷がついてしまったいたことは運が悪かったですが、
場所からすれば運が良かった!
上記したように、GSで車を触れられることは傷を入れられるリスクは確かに高いですが、こちらのオーナー様のように洗車頻度が極端に低く、常に車が汚れた状態のお車ですと、
相手もオーナーがさほど車を大切にしていない・・・
と、感じてしまうでしょうから警戒心・注意力も薄れるでしょうから、
したがって扱いも雑になる傾向はあるでしょう。
そういう意味でも、できるだけ車はきれいな状態を維持するほうが良い!
ただし、かといってあまりに洗いすぎるのもいかがなものですので、人が見てよごれている車だなー
という印象を受けない程度くらいが、洗車の適正頻度でしょう!
オーナー様のお話を聞いている限り、納車から点検時のディーラーでの洗車以外、
一度も洗車をしていないご様子ですが、どうやら傷が入ることを警戒されて避けていらっしゃるようなのですが、
なぜかそれでもトップには傷がそれなりに確認可能です・・・
その洗車をされないことの天罰(天から受けるリスク)として、
イオンデポジット&酸化痕が相当すでにできてしまっています・・・
考え方は個々自由ではありますが、
この様な考え方はまだ車庫保管車で日常使用に供されないお車ではありかもしれませんが、
このお車のように毎日使われる上に露天駐車では、
傷よりもこれらのダメージ因るリスクのほうが問題です。
よほどひどい洗車をしない限り磨き取れないような洗車傷が入る可能性は低いですが、放置によりできてしまうイオンデポジットや酸化痕は、
付着形成から1日過ぎるごとに塗装に対してダメージを強めていってしまいます・・・
現在のダメージレベルは、すでにかなり微妙なところにまで進行してしまっているように見えます。
今回、この様な現状てあることとは別に、磨きの選択ではオーナー様は相当悩まれました・・・
というのは、多くの大客様が当然そうであるように、ご予算的なハードルです。
しかも、施行内容的にコーティングは上級グレードを選択されてしまっていますので、残りの予算と現状の程度とのバランスからすると、
磨きの選択可能な内容がアンバランスになってしまいます・・・
あれやこれやと、なんだかんだで数時間悩まれた末に出た結果は、ご予算オーバーにはなりますが、
“01スタンダード・ソフト磨きコース”です!
ただし、今の状態からするとこの選択でもかなり厳しいかも?
お話を聞いていて感じたことは、いいコーティングをすることで意匠性が保たれる!
とお考えがあるようですが、確かに高機能・高耐久とはなりますが、
一番の意匠性保持は管理のしかたですので、
私の考え方からするとちょっと論点が違うような・・・
トップも新車としては傷多いほうでしたが、側面の傷の状態としては、
新車としてはありえないレベル・・・
というよりも、すでに2~3年くらい洗車機オンリーで管理されていたコーティング未施行車といった様相を呈しています。
オーナー様の言われる通り、今まで洗車をされていないとすると、
この状態が納車状態ということになりますが、いくらなんでもそんなことがありえるのか?
もしそうだとすれば、私が今まで見た新車としてはダントツのワースト1となります・・・
然し、傷の状態を見る限り、この傷は手洗いなどでつく傷ではなく、
明らかに洗車機により入る傷・・・
縦傷はほとんど無く、傷の方向は横でしかも水平です。
この様な、一定のリズムではいる傷は洗車機での特徴ですが、そうは言っても今日日の洗車機でここまでの傷が入るのか?
見れば見るほど、疑問が増します・・・
磨き前のあれだけの傷の状態ですので、01スタンダード・ソフト磨きコースでの傷の除去はかなり苦労いたしましたが、
何とか100パーセント近く傷は除去できました!
本来程度的に言えば、
02スタンダード・ソフト磨きコースが順当ですが、
ご予算の問題も含めマツダ車の問題である薄膜ということもありますので、傷の処理が優先か?
という、微妙さもあります。
おそらく肉眼視覚的には傷は無く見えていますが、それはマイカの反射に助けられ見えなくなっていて、
この塗装がソリッドであれば多少は傷の痕跡はあるような気がします・・・
ですので、本来は02スタンダード・ソフト磨きコースで磨いていれば、
そのような危惧もなくなるのですが。
ラッキーなことに、
トップ面は3.9μの研磨で傷は除去できました!
が、側面は更にがんばってしまっていますので、
これよりも膜厚消費は多いでしょう・・・
ただし、酸化痕に関しては裸眼視覚的には除去されたように見えますが、塗装状態を検査する特殊なルーペを使ってみてみると、
痕跡は確認できてしまいます・・・
通常見えないのですから気にならないから良い!
ともいえますが、見えないなりにすでに塗装ダメージがあることは、
ことによると今後の中で何らかのダメージを誘引する原因になるかも?
この様な意味でも、花粉や黄砂や大気中のシリコンなどによる堆積汚れの放置は、
取り返しのつかない痛みを伴うリスクがあります・・・
確かに直そうと思えば、思いっきり膜厚消費をする磨きを行えば可能ですが、
当然それなりの高額な施行費がかかりますし、
このお車のように薄膜であると以降の塗装耐久性にも影響を及ぼします。
ですので、傷を入れてしまうリスクばかりを考慮して洗車を控えるより、
汚れ等が付着してしまう前に定期的に洗車はするほうが良いでしょう!
MAZDA マツダ アクセラスポーツ 15S(BM5FS)コーティング終了
受けてしまっていたダメージからすれば、劇的回復といえるでしょう!
お引取りに見えられたオーナー様も、目に飛び込んできたお車を見てまず一言、
「すごい!!!」
「新車のときよりぜんぜんきれいになっている!」
と、ご満足いただけたご様子です。
ただし問題は、お持込頂いた時の状態を見る限り、今後の管理をどのようにしていただけるのか?
ですが、ご自身での手洗いは頻繁には無理のようですし、洗車機もあまり使われたくないご様子ですので、
依頼手洗い洗車であればキーパーラボあたりが無難ですので、ご紹介いたしました。
が、
「そこに頼めば、傷が入ることは無いですか?」
とのことでしたが、それは無理な要求でしょう・・・
あくまで人が行うことで、傷を入れる可能性のある洗車という行為を行うのですから、いくら注意をしても技術や設備が整っていても、
傷入れが絶対無いとは望むことはできません・・・
あくまで、ご自身で行ったりGSなどで依頼するよりもリスクが低いということで、絶対ということはありえません。
他人に頼んで絶対性が無いことに不安であれば、
ご自身で100%の洗車を目指して行うしかありません。
でも、これも実際には無理なのですが・・・
つまり、程度問題で妥協をするしかありません。
今回ご予算的に非常に無理が生じた理由が、
コーティングを“ブリリアントフィニッシュ・プレミアム ヴァンキッシュ”をお選びになられたことです・・・
オーナー様のコーティングに関してのご要望は、
洗車機でも傷が入りにくく且つ耐久年数が長く、
意匠性改善のためのコーティングメインテナンスにかなりの施行幅があることでしたが、この様に多くの事やハードルの高いことを望まれてしまうと、
どうしても上級コーティングとなってしまいます。
上級コーティングを望まれる方の理由は人によりだいぶ違いはありますが、いくら良いコーティングを選択したとしても、そのコーティングの持つ能力を最大限に生かし且つランニングコストがかからなくできるかは、
結局はオーナー様の管理にかかってきます!
今までのように、放置期間が長ければ、未施工状態に比べ当然ダメージは直接塗装に及ばないまでも、
変わりにそのダメージはコーティングが受けてしまいますので、
意匠性低下はしてしまいます・・・
ただし、このコーティングであれば、高膜厚・高硬度の一膜性ですので、
コーティングを多少削り取りつつ磨くことで意匠性を取り戻すということも可能です!
然し、これは結局ランニングコストをかけて意匠性維持を行うことになってしまいますので、スタンダードクラスのコーティングを一定期間の中で再施行することとの選択バランスとして微妙な部分でもあります。
ので、お車を良い状態で維持するには、いくらコーティング施行車といえども、ご自身がこまめに且つ丁寧に管理してあげるか?
コストを掛け、弊社のような業者に依頼するか?
という、どちらかの選択は必要です。
今回、“レジントップコート・コクーンSTD”のご依頼もいただきましたが、通常は露天駐車ではありますが、
施工後はご実家の車庫に1ヶ月間コーティング安定期になるまで保管されるとのことでしたので、施行の必要は無いといえば無いのですが、
慎重には慎重を期しての施行ということでご依頼をいただきました!
よく、
「レジントップコートを施行すれば、1ヶ月間洗車はしなくてもいいですよね?」
と、質問される方がいらっしゃいますが、それは環境や受けるダメージ等個々により違いが有りますので、
一概に何もしなくても良いということではありません・・・
確かにコーティングを守るためのバリアー的役割をするものですが、
SF映画のバリアーのように外的脅威を総て跳ね返すというものではありません。
あくまで、リスク低減をすることが可能な保険と考えていただいたほうがいいでしょう!
世の中に、絶対痛まないものや、壊れないものなどありませんから・・・
この度も遠方よりお越しいただき、ご苦労様でした。
いつもいらっしゃるのは午後ですが、お帰りの再には渋滞の時間になってしまわれるでしょうから、午前中にいらしたほうが時間のロスは少ないでしょう。
お車の管理は、触らないこともだめ。
触りすぎるのもだめ。
その中間的バランスですので、人から見て汚れているな、とか埃等が完全に乗っかってしまっている状態になる前には洗車をなさるくらいが丁度いいでしょう。
せっかく此処までお金をかけられて、きれいになりましたので、この状態をできるだけキープできるように、がんばってみてください。
この度も、ご利用いただきまして、ありがとうございました。
車両クラス:クラスL
施行コース:
コーティングコース=ブリリアントフィニッシュ・プレミアム ハイブリッド ガラスコーティング
磨きコース=01スタンダード・ソフト磨きコース(程度良好新車向け・軽度の傷取り鏡面仕上げ)
オプション施行1=部分傷取り磨き(スポット磨き×2区画)
オプション施行2=レジントップコート・コクーンSTD
オプション施行3=エクスペル・ペイントプロテクションフィルム(ドアカップ×4箇所)
オプション施行4=デモ用・ペイントプロテクションフィルム(サイドステップ×4箇所)
施行料金:213.720円税込み(濃色車割り増し磨きランク1+20パーセント 適応・高速料金バック別途)
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