2017年04月02日公開|マセラティ
今年も冬季の長期お預かりにての施工で、
新潟県からお越しの会員様です!
お持込時期が降雪時期12月中旬まで動きが取れないとの事で、
「雪降ってしまって来れなくなるのでは?」
等と言っていたら、
やはりアウトでした・・・
そこで、
弊社提携先のレッカー屋さんに相談をいたしたところ、
なんと格安の25.000円で回送してくれるとの事で、
無理に自走をして動きが取れなくなったり事故を起こしてしまったりのリスクを考慮すれば、
25.000円なら安いものとの事で、
陸送依頼でのご入庫となりました。
最近遠方のお客様では、
この様なパターンでのご入庫も増えていますが、
実際自走での高速料金とガソリン代及び消費時間を金額換算すれば、
お忙しい方であればこの方が安いと言えるのかも知れません?
とは言え、
こちらのオーナー様はお打ち合わせのために一度ご来店されましたので、
まんまレッカー代は余計な支出となってはいますが、
ご来店いただかずTELとメールのやり取りでのお打ち合わせで施工なさることも可能です!
昨年同時期にトップ部分を大々的に再塗装なされてのコーティング再施行をいたしましたので、
今回のご入庫はメインテナンスでのご予定でしたが、
いざ現車で試験的に部分施工を行なってみると、
既に水染みはイオンデポジットクレーターに進行してしまっていて、
メインテナンスでどうのと言う次元を超えてしまっています・・・
つまり再施行が必要なレベルまでダメージを受けてしまっています。
しかも、
コーティングを突き抜けクリアーにまで到達しています・・・
然し不思議なのはイオンデポジットクレーターの侵食が激しいのは、
再塗装を行ったパネルだけで、
既存パネルは単なる水染みですんでいます?
つまり、イオンデポジットクレーターが出来やすかったのは、コーティングに原因があるのではなく、
再塗装で使用したクリアーがイオンデポジットクレーターを誘引したと考えられます・・・
昨年末の再塗装は弊社提携先ではなくオーナー様手配での再塗装でしたが、
使用塗料メーカーは弊社提携先と同じデュポンでは有りますが、
恐らくクリアーの硬化剤等の副材料の混合比率や使用剤が微妙に違うのでしょう?
それが理由で水染みが極端にできやすい塗装となってしまったのでは?
見た目的にはレザーの痛みは多少目につきますが、
汚れは左程気になるほどではありませんけれど、
やはり運転席と助手席を見比べてみると、
多少では有りますが色の変化は判ります・・・
オーナー様の最近のレザー管理は弊社からご購入いただいた、
レザークリーナーとレザー保湿剤を使って定期的にお手入れはなされていますし、
ジーンズなど色移りの可能性のあるものや繊維が粗いような着衣は、
身に着けて乗らないようにされています!
極端な話、オネイチャンなどを乗せるときに、ジーンズなどを履いて来たら、
「ジーンズ脱いで下着になって乗れ!」
とまで言われるそうですが、その徹底振りが既に10年になるこのお車走行距離も70.00kmを越えても、
このレザーレベルを保てているのでしょう!
この様な軽度の汚れや傷みをある程度変化率を感じるレベルまでメインテナンスする為には、
通常のレザーメインテナンスでは不可能ですので、
今回は弊社が新たに導入した“レザープレミアム・クリーニング”のコースにて、
運転席・センターコンソール・ハンドル・運転席ドアのみ試験的に施工となりました!
プレミアムクリーナーで施工終了後、弊社レザークリームでは圧倒的人気を誇る、
“マッドクリーム”を塗りこみ作業終了です!
が、
今回は弊社工場内でDIYで行なわれました・・・
正直なところ、
私から見ると多少の改善は見られるものの、
オーナー様が御覧になられて、
「ほとんど変化無いな・・・」
と、言われてしまうのでは?
と、
一寸恐怖におののいていましたが、
実際御覧になられてのご感想は、
「おー、全然違うね!」
「確かに新品とまでは行かないけれど、
明らかに色合いも明るくなり革のフレキシビリティーも戻ったわ!」
と、
予想外のご満足をいただけ、
胸をなでおろしました!
横柄な私でも、
この方だけは一寸恐ろしい対象ですので・・・
以前にも施工いただいております、
“スプラッシュビュー・ウインドウフッ素コーティング”ですが、
昨年の施工時に、
「他の車で余った薬剤があるなら、
耐久性は低くなってもいいからその分安くして!」
との我侭なご要望により、
断りきれずに施工いたしましたが、
やはり1年はもちませんでした・・・
にも拘らず、
今回も又同じ事を言ってきます・・・
本来3年耐久の商品ですが、
一度開栓したものは1年すらもちませんが、
施行費は1/3と言うわけではありませんですので、
私からすると得な選択とも思えないのですが。
其れをご存知での施工依頼ですのでご希望に今回も沿いました・・・
但し、
こちらのオーナー様弊社一番の常連様ですのでこの様な我侭もお聞きいたしておりますが、
一般のお客様に関しましては、
あくまでメニュー範囲でのご対応となります!
ワイパー稼動範囲外には水染みも出来ておりましたが、
“ライトポリッシュ”での下処理により、
水染みは綺麗に処理されております!
但し、
この夏にスケールリムーバーでご入庫される予定もありますがその際、
「もう撥水弱くなっているぞ・・・」
と言われても、
正規の商品ではありませんから其処までは我侭聞きませんからね!
前回施工から1年経過、然し冬季は弊社にありますから実質7ヶ月程度の使用ですが、
鉄粉の付着は結構なものです・・・
お仕事で、
鉄鋼場などを巡回することが多いそうですので、
その際大気浮遊している鉄粉を車の静電気で付着させてきてしまっているのでしょう。
洗車も小まめにされる方ですし、
1回の洗車も約半日くらいしっかりされる方ですが、
それでも鉄粉は日常レベルでのお手入れでは完全には付着を防ぎきれない・・・
やはり定期的な“鉄粉クリーニング”は欠かせません!
今回傷はあまり入れられてはいませんが、
水染みの状態は悲惨です・・・
前記したようなことが大きな理由とは思われますが、
これ以外にも地元の水道水水質の問題や、
屋根の無いところでの洗車のため洗車中に水の渇きが起こってしまうことなどがありますが、
一番の根本的現況はソリッドブラックのお車ということです・・・
車の色さえ違えば此処までのことには至りません!
ご自身が、
「どうしてもこの色でなければ!」
と言う、拘りで乗られている以上これは“自業自得”ですので、
今までのように毎年再施行レベルのことを行なうか?
意匠性が見る見る低下していくのを許容するか?
の、選択となってしまいます。
当初磨きのご希望コースは01スタンダード・ソフト磨きコースでしたが、
いざ施工を開始してみてもこの水染み既にイオンデポジットクレーターとなり、
コーティングどころか塗装まで到達してしまっています・・・
現状をご相談の結果、
トップ部分は“03スタンダード磨きコース”にて施工することに変更となりました!
が、
ルーフとトランクはボンネット以上に深いクレーターが形成されてしまっている為、
03スタンダード磨きコースでもまったく歯が立ちません・・・
そこでこの2パネルに関してはやはりオーナー様との協議の結果施行内容をグレードアップさせて、
弊社最高レベルの磨きである“05スタンダード磨きコース”とし、
#1.000のペーパー掛けを行なうこととなりました!
とは言え、
このお車の塗装は非常に硬度の高いクリアーが使用されているため、
正直#1.000のペーパー掛けからの施工はかなり苦労が予想されます・・・
出来ればこの様な施工は避けたいのが本音ですが、
これほどの常連様ともなると嫌も言えませんので、
ひたすら磨くしかありません。
白く見える所が、
#1.000→#2.000→#3.000と、
ペーパーを徐々に細かなものに置き換えてきた状態です。
その真っ白な状態から、
ペーパー目除去の為の専用特種ウールバフを使用して、
ペーパー目を除去して本来の黒の艶のある色目が出るまで磨きこみます!
但し、この工程の怖いのは、
ペーパー目は除去できたけれど逆にウールバフ目を強く入れてしまうこと・・・
下手なウールバフ目を入れてしまうと、
ペーパー目を除去するよりも大変なことになってしまいます。
そこで弊社はこの工程で使用するウールバフは、普通のウールバフ使用のコースのウールバフとは違い、仮にウールバフにコンパウンドが玉になって咬みこんでいても、
遠心力で吐き出されるようになっている特殊なウールバフを使用しています!
然しこのウールバフ非常に高価な上に短寿命、
コストはかかります・・・
が、
せこいことを言っていてウールバフ目を入れてしまいその処理に苦慮するよりはましです!
ウール目の処理が必要になると言うことは、
本来目的としている磨き以外の無駄な研磨を行なうことになりますので、
本来必要でないはずの無駄な膜厚消費をすることになってしまいますので、
最終的に幾ら綺麗に仕上がっていたとしても、
これでは本当のプロの仕事とはいえなくなってしまいます・・・
前回も同じ場所に同じような傷が入ってしまっておりましたが、
今回もガッツリ傷入ってしまっています・・・
実はお父様が脳梗塞を患われて以降、駐車場内の移動の際、
どうしてもこの部分を触られてしまうそうです。
スペース的にも駐車位置的にも改善のしようが無いそうですので、
このように都度磨きで補修を繰り返していくしかありません・・・
と言うことで、
この部分は“スポット磨き”でご対応いたします!
此処は傷ではなく、
イオンデポジットクレーターの除去の為、
此処も“スポット磨き”を行ないます!
局所的に改善が必要な場合には、
なにもパネル単位で強い磨きを行なうことは、
膜厚的にも金銭的にも無駄ですので。
此処も傷が集中して付いてしまっております、
結構深いですがこれも同じ左側ですので犯人はお父様かも?
此処も“スポット磨き”にてご対応いたします!
この様なスポット磨きは、車輌点検時にオーダー頂いた磨きコースでは明らかに除去不能と判っている場合はその際に、
「此処と此処はスポット磨きで!」
と、ご指定いただけば結構ですが、
事前判断が付かない場合のほうが多いですので、
その際は、
「磨ききれない傷があった場合は、スポット磨きを追加で行なって!」
と事前にオーダー頂けば、
極端に対象区画が多くならなければ弊社の判断にて追加施工をいたしておきます!
上記しましたように、
今回のスポット磨きは事前にオーダーいただいていた個所と、
必要があれば追加で!
と言う箇所とがありましたが、
結局は3区画となり無事に傷の除去は終了いたしました。
この3区画とも、
オーナー様は事前には把握なさっておりませんでしたが、
意外と日々車を観察されていても、
観察の仕方や見る角度などがマンネリ化すると気が付かれないのかも知れません?
03スタンダード磨きコースで磨いたボンネットの消費膜厚は11μ、05スタンダード磨きコースで磨いたルーフ・トランクは、
恐らく20μくらいは膜厚消費しているでしょう・・・
これは再塗装時にこのように以降ハードな磨きを繰り返す可能性があるため、
クリアーをかなり厚く吹いてもらっている為に、
膜厚を気にせず施工が可能です!
同じような処理をオリジナル塗装の国産のソリッドブラックに定期的に行うことは、
残念ながら無理です・・・
MASERATI マセラティ エグゼクティブGTオートマチック
(GH-MQP)コーティング終了
今回のトップ部分においての大掛かりな磨きの成果は、
トラブル状態の改善が目的であったにも拘らず他の部分の改善にも繋がりました!
再塗装後オーナー様はどうも曇り感が気になっていらっしゃったようですが、
今回ガッツリ磨くことによりスッキリとした艶感に変わったとかなりお喜びいただきました。
車種的にも見た目のオーナー様的にも一般人は近づきがたい雰囲気を醸し出しておりますが、
更にバキバキになったこのソリッドブラックでは、
避けて通られるようになってしまうのでは?
相当やばい雰囲気プンプンしています・・・
これでオールスモークのフィルムでも貼ってあったら、
即職質でしょうねー
今回お選びいただきましたコーティングは、
“マーベラスフィニッシュ・プレミアム”ですが、
このお車で一番最初に施工されたコーティングに今回は回帰しました!
オーナー様曰く、
「このコーティングの艶感がこの車の塗装の艶とスタイリングには一番合っている!」
との事です。
これは、絶対的な判断ではなく、
個々の好みによる感想です。
と言うのは、
こちらのオーナー様は人工的と言うかいかにものシリカコーティングはお嫌いで、
カルナバ蝋や磨き上げられた素の艶感がお好きです!
一般の主に撥水系コーティングに見られるような、
反射の強いパキパキとしたようなコーティングを一番嫌われます・・・
私もどちらかと言うと、
こちらのオーナー様と好みは似ていますね!
過去所有のスポーツカーのロータスやマセラティでは、
バキバキに磨きはしてもコーティングはせずにザイモールWAXしか施工しませんでしたから!
但し、
この選択は一般の方には良い選択とは言えません・・・
と言うのは、
私は多くとも年に2~3回程度しか乗りませんし因って洗車もその回数しかしません。
つまり、
傷入れのリスクもほとんど無いですし、
水染みリスクも同じようにほとんど無いがゆえに、
ザイモールWAXのみでも塗装ダメージが入ることが無いからです!
幾ら意匠性的に好みであったとしても、
管理環境や使用状態に応じたコーティングを選択しなければ、
逆に塗装を傷めるための出費をしていることになってしまいます・・・
こちらのオーナー様、
今まで一度もレジントップコート・コクーンを施工なされたこと無し・・・
鼻から予算立てもなされておらず、お金が無いわけでもないですが施工なさらないのは、お引取り後1ヶ月間乗らないわけでもなく、レジントップコート・コクーンの必要性を否定なされているわけでもありません。
なのに何故施工をなさらないかと言うと、
「施工は引取りの1ヶ月以上前には終了しておいて!」
と言うことで、
いつも冬季長期お預かりですので、
3月初旬までに施工終了しておけば、
4月のお引取り時点ではコーティングは完全硬化終了していますから、
安心というわけです!
幸い今年は12~1月暇でしたのでこのご注文にも問題なくご対応できましたが、
例年ですと施工に入ろうと思えば他のお車の依頼が入り延期・・・
ドンドン時間余裕が無くなり、
最終的には夜なべとなってしまっていました。
以前はこのように暇ということが恐怖で、
常に施工に追われているのが当たり前でしたが、
ついに20年来の借金もほぼ終了し、
金食い虫だったスポーツカー人生にもピリオドを打った今となっては、
今までのように必死で働く必然性もなくなりましたから、
気楽に必要な売り上げだけを受注すればよくなりましたので、
今は非常に気楽です!
とは言え、
別の金食い道楽も昨年より嵌っていましたけれど、
これも5月下旬にはある程度はっきりした方向性が決定しますので、
どちらにしても今よりは更にストレスフリーとなります!
が、
望む結論が出た場合は、
会社の方向性や人生設計そのものを根本的に変えなければならないので、
かなり大変なこともありますが、
人生最後の大博打ですので苦労と思わず邁進いたします。
もし、
ダメダメ結論になってしまったら、
先日も親友に言われましたが、
「お前抜け殻みたいになって、その後どうする?」
の、
可能性も有ります・・・
確かに、
なにもすることするべきことが無くなってしまいますから、
孫の成長でも見守りつつ生きますかねー
但し、
私の場合はこれは死んだも同じです・・・
この度もご依頼いただきまして、ありがとうございました。
今回の施工で弊社初のゴールド・プレミアム会員となられましたので、特別プレゼントご案内いたしましたが、先日のご希望日程先方の都合により延期となってしまいましたけれど、又夏で予定を立てていただいて調整をいたしましょう。
とは言え、閑散期では有りますが1ヶ月前には予定お知らせください。
弊社懐事情もありますので。
又、その際同時にメインテナンスのご入庫の予定ですが、より効果的メインテナンスとなるように、ザイモールWAXだけは我慢なされて塗りこまないようにしてください。
お互い、其れまではしっかり仕事に精を出しましょう。
会員クラス:ゴールド・プレミアム会員登録
車輌クラス:クラスX-2
施工コース:
コーティングコース=マーベラスフィニッシュ・プレミアム ガラスコーティング
磨きコース1=01スタンダード・ソフト磨きコース(軽度の傷取り磨き=側面全周)
磨きコース2=03スタンダード磨きコース(傷取り磨き=ボンネット)
磨きコース3=05スタンダード磨きコース(ダメージ回復超鏡面仕上げ=ルーフ+トランク)
オプション施工1=部分傷取り磨き(スポット磨き×3区画=左フロントフェンダー+左リアドア+右クォーター)
オプション施工2=鉄粉クリーニング(01磨きコース範囲)
オプション施工3=スプラッシュビュー・ウインドウフッ素コーティング(フロント基本セット×ライトポリッシュ=開栓済み薬剤使用)
オプション施工4=レザーメインテナンス・プレミアム(ドライバーズシート+ドア内張り+センターコンソール+ステアリング=保湿クリーム塗りこみDIY)
施工金額:240.524円税込み(会員再施行割引-30%・輸入車割増磨き+10%・濃色車割り増し磨きランク1+20%・ソリッド塗装割増磨き+10% 適応)
メーカー別
月別バックナンバー