2017年06月05日公開|メルセデスベンツ
昨年同時期に施行させて頂いております常連様のお車ですが、
今回メインテナンスとオプション施工でご入庫いただきました!
丁度1年が経過されておりますが、洗車はほとんど洗車機との事でしたが、
洗車機スクラッチ傷もほとんど入っておらず、
手洗いではないため洗車による深い線傷も当然入っていませんので、
見た目の状態はかなり良く見受けられます!
ご自宅は東京ですが、
普段は単身で長野県にお住みで住居も会社も露天駐車でいらっしゃいますが、
水染みすらあまり無いのは洗車が洗車機で小まめになされていることと、
車体色がシルバーである為外的ダメージを受けずらい若しくは目立ちにくいと言う恩恵でしょう。
ドイツ車の金属メッキ(モール)の必ず起こりうるトラブル、
メッキ(モール)の曇りです・・・
曇りと言っていますが、
これは腐食所謂錆です。
面白いのは、
プラスチック素材へのメッキではまったく起こりませんが、
主にウインドウモールやルーフレールで起こりますが、
一説ではこれはアルミ合金をアルマイト処理されているだけとか、メッキのドイツ規格が環境基準が厳しい為酸及びアルカリに弱いとか、表面に特殊な皮膜処理(極薄いラッピング)がされているとか、諸説有りますが、現行アウディのモールをペーパーを使用して限界まで研磨してみたところ、
初期の段階で確かにラッピングのような薄皮が剥がれ磨いていない部分と明らかに質感が変わります。
更に磨き続けていくと、
メッキと思われ部分が剥離されて、
又更に質感変化をして行きます。
これはアウディでの場合で、メーカーや車種により同一では無いかもしれませんが、以前ヤナセさんにお伺いした際にも、弊社検証と同じ製品構造であるとの話でした。
本当の真実は今後更に調べ行ってみます。
今回は、ヤナセさんより技術指導頂いた方法をとりますが、
使用機材等は弊社独自のものを使用しています!
腐食状況から今回の磨きは“ミディアムポリッシュ”#1.500番相当の、
特殊な水砥ぎペーパーで腐食を除去して行きます。
上の写真←側が未施行部分、
右側がペーパーをかけ腐食を取り除いた状態ですが、
このままではペーパー傷により曇ってしまっています・・・
此処から手磨きで金属モールを磨く為の特殊なコンパウンドを使用して、
曇りがなくなるまでただせっせと磨き続けます!
真鍮磨きで使用されるピカールに似ていますが、研磨粒子は弊社が使用しているものの方がはるかに微細です。
但し、
金属腐食を起こさないようにPHが中性化されているのは同じです。
DIY用に販売されてるものには、逆に酸化若しくはアルカリ化させることで一時的に、
面を同一腐食させることでその場だけ意匠性を回復させたかのように見えるものもありますが、
これはヘッドライトカバーで使用されるケミカルと同じように、
一時しのぎで結果更に劣化を進行させることになりかねませんので、
使用されることはお勧めできません・・・
磨き修了後、
再度腐食を遅延する為に、
当初は会員様限定施行である、
“ラジカル・コーティング”+“メッキ専用トップコート”をご検討されましたが、
これはラジカル・コートの価格が高く、
大幅に予算オーバーとなられてしまうために断念・・・
因って、“メッキ専用コーティング”のみの施行といたしました!
これでも今までと比べれば、
明らかに腐食の進行は遅くはなりますが、
ラジカル・コーティングの併用に比べると防御能力は低いですので、
数年以内には同じような状況になる可能性は残念ながら否定は出来ません・・・
今回メンテナンスのメニューは、
“鉄粉除去”+“スケールリムーバー”+“リフィックス・コート”となります!
今回イレギュラーなのは、
リフィックスコートは本来会員様限定施行ですが、
こちらのオーナー様実は元会員様では有りますが現在会員権失効中です・・・
なのに何故施行可能なのか?
ですが、
今回の施行で確実に会員権復活となられますし、
疎水・滑水力強化をご希望になられていらっしゃいましたが、
一般のお客様にこの様な機能強化を施す商材では、
1年以上効力を有するものがありませんので、
“魚心あれば水心”と言う感じです!
えこ贔屓的部分も否めませんが、
私も鬼ではありませんし、
商売でも有りますので、
どなたにもと言うまでルール破りは出来ませんが、
信用の置ける方であればある程度融通も利かせることも稀には有ります!?
パット見の程度はよく見えましたが、
いざ“鉄粉クリーナー”を噴霧してみると、
物凄い量の鉄粉が溶け出します・・・
駐車場所は幹線道路・鉄道も遠く且つ鉄鋼場や煙突なども近くには無いそうですが、此処まで鉄粉が付着するのは何か理由があるのでしょうが現段階では不明です。
但し、
お持込時には大量の花粉と黄砂が車体に乗っていましたので、
このあたりにその理由がるような?
鉄粉除去後シャンプー洗車を行なって“スケールリムーバー”を行ないましたが、
水染みはほんの少量でまだ初期段階です!
多くの方は、水染みがかなり目立つようになってから施行を検討されますが、
正直この段階では手遅れです・・・
目立つ段階では既に水染みではなく、
イオンデポジットクレーターに進行してしまっているものも何割かはあるでしょう。
つまり、イオンデポジットクレーターは、
コーティング若しくはクリアーにクレーターとして食い込んでしまっていますから、
スケールリムーバーではこのクレーターを改善することは出来ません・・・
初期段階でのスケールリムーバー作業でしたので、
100%の除去が出来ました!
最後に、
“リフィックス・コート”を施行いたしましたが、
この施行によりオーナー様がお望みだった、
疎水・滑水力の強化は達成されました!
シリカ系とポリマー系のハイブリットですので、
強い疎水・滑水と1年以上の耐久性をベースコーティングであるブリリアントフィニッシュ・プレミアムに付加されます。
但し今回作業を行っていて気が付いたのは、ベースコート自体が機能低下しているのではなく、
ベースコート表面に薄い不純物質の薄膜が出来てしまっている感じでした・・・
その薄膜が機能阻害していたのでは?
と言うのも、ご入庫時大量の花粉と黄砂に覆われていましたが、
これ等はシリコンオイルも含みますので、
そのシリコンオイルが薄膜化すればコーティングの機能は阻害されます・・・
オーナー様は洗車はオンリー洗車機ですが、
その際水洗いしかされないそうですが、
水洗いのみではシリコンオイルまでは除去されません。
又、
逆に洗車機の布やブラシに他のお客さんが選択した撥水剤やポリマーが残っていて、
水洗い洗車をしているつもりが、
逆にこれ等をコーティングの上に薄膜化させてしまうことも有ります・・・
ですので、本来のコーティング機能を阻害されずに維持する為には、露天駐車車両や洗車機洗車の場合は、
せめて2ヶ月に1回くらいはシャンプーを使用した手洗い洗車を行なえば、
上記したようなコーティングの機能阻害は回避できるでしょう!
但し、
洗車機によるシャンプー洗車はシャンプーの薄膜残存をしてしまいますので、
これも同じような弊害を招きますからやめたほうが良いでしょう。
この度は、平日にも拘らずお仕事の合間にお越し頂きご苦労様でした。
お勤めの会社は好景気との事で、羨ましい限りですが、本当に弊社含めシャバはまだまだ厳しい状況から脱却は難しいようです。
お引取りの際お聞きしたバッテリーのお話には驚きました。
高性能ハイテク化も、あまり度が過ぎると弊害が増え大変ですね。
尤も私はローテク車しか持っていませんから同じ心配は無いですが、ローテク=古い車ですので、別の意味で管理は大変です。
これで又状態リセットできましたので、前記いたしました洗車については、一寸面倒かもしれませんが時間に余裕が在られましたら、試してみて下さい。
この度は、ありがとうございました。
会員クラス:準会員再登録
車輌クラス:クラスX
施行コース:
オプション施工1=鉄粉クリーナー
オプション施工2=スケールリムーバー
オプション施工3=リフィックス・コート(会員様限定施行メニュー)
オプション施工4=メタルクリーン(ミディアムポリッシュ=ウインドウモール×9.4m)
オプション施工5=メッキ専用シリカコーティング(ウインドウモール×9.4m)
施行料金:114.825円税込み
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