2017年07月27日公開|トヨタ
ご新規のお客様ですが、
オプション施工でのご入庫です!
但し本来のご予約は1ヶ月ほどまでしたが、ご家族にご不幸ができてしまわれ、
予定キャンセルでの再予約のご相談を頂きましたが、
「直前ですので、キャンセル料かかりますか?」
と心配そうにTEL頂きましたが、
「事が事ですし施行内容も1週間仕事が空いてしまうわけでもありませんので、
今回はキャンセル料は無しの再予約で問題ありません!」
ほっとされていらっしゃいました。
まー私もそこまであこぎではないということで!
お恥ずかしい話ですが、
私このお車の存在自体を知りませんでした・・・
町で見たことくらいはあるのでしょうが、
何故かまったく記憶に残っていません。
そこでPCで色々調べてみると、記憶が多少蘇ってきました!
大分前にアストンマーティンでこのIQをベースにシグネットという小型車を作ったと言う話ありましたねー
ですが、やはり記憶は此処までで、
町での見かけた記憶はでてきません・・・
現車拝見してすらやはりまったく印象は無いのですが、
見ようによるとスマートに似ていますからスマートとしてみてしまってスルーしてしまっていたのかもしれません・・・
但し、
スペックを見るとスマートのブラバスよりもはるかに凄いじゃないですか!
パワーも上ですし、燃費も同等、
当然価格も安いですし悪くないですねー
ヘッドライトクリアー完全にアウトです・・・
と言うことで、今回のご依頼はヘッドライトカバーのリメイクとして、
まずは傷んでしまっているクリアーの全剥離のため、
“ヘビーポリッシュ”を行ないます!
但し既に素材であるポリカ自体に点状のクラックも入り始めていますので、
意匠性の完全改善には至りません・・・
然し、この様にかなり傷んだヘッドライトカバーに良く見られる、
洗車時につけてしまう深い線傷はまったく無かったですので、
オーナー様の日々のお車への扱いは非常に丁寧なのでしょう!
ヘビーポリッシュですので#1.300のペーパーから研磨を開始しましたが、大抵国産車はヘッドライト一個に付き1枚のペーパーで事足りますが、
今回は2枚使用して剥離が必要でした。
IQのクリアーは他の車種より厚いって事?
その後#3.000のペーパーでペーパー目を抑え、特種シングルポリッシャーで3種類のバフと2種類のコンパウンドを使用して、
完全にクリアーな状態に磨き上げます!
この作業が済むと、ヘッドライトカバーはポリカが表面になりますから、
一切の耐候性を失いますから、
なんらかの保護措置が必要となります。
会員様ではないですのでラジカル・コーティングは施工できませんので、
残る選択肢はヘッドライト専用シリカコーティングかプロテクションフィルムとなります!
が、
価格差は4倍・・・
他店ではヘッドライトに対してのコーティングでも、
「ボディ塗装面と同等の耐久性がある!」
ようなことを謳っていますが、
これ物理的にありえませんから・・・
クリアーも存在しないポリカには官能基は0.
シリカは官能基に反応して密着する構造ですから、
官能基の無いポリカに密着は不可能です・・・
つまり施工しても短寿命、
弊社使用のものでも6ヶ月くらいが限界です・・・
但し、
バインダーとして官能基を含む無機性ベースコートを施工すれば、
その上にトップコートとしてコーティングするのであれば長期密着は可能になります!
その様なバインダーがあればですが・・・
弊社のラジカル・コーティングはこのバインダーですが、
これを施工するためには特殊な高価な機材が必要となりますので、
まずこの機材を持っている施行店はほとんど存在しませんし、
そもそもこの機材の使用目的はまったく違う使用用途ですので、
弊社のような使い方を知っている方もほとんどいません・・・
機材メーカーですら、
「この様な使用用途に最適ですよ!」
と、説明すると、
「あー確かにそうですねー」
と言うレベルですから。
「結局数ヶ月しか持たなければ、価格は安くても意味が無い・・・」
と言うことで、
価格は高くとも“エクスペル・ペイントプロテクションフィルム”をご選択いただきました!
但し、
かなり形状的には無理がある・・・
国産車の多くは、ライト形状の3次曲面率が高かったり、構成される面の角度がきつかったですので、
フィルムが面面に追従しきれなくなってしまいます・・・
このお車も正直限界を超えていますが、
ある程度の、
糊ずれや部分的浮きが生じるリスクを許容いただけるとの事で、
今回は施工をお受けいたしました!
実際施工を行なってみると、
やはり相当厳しい・・・
貼ったその場は何とか無理やり密着させても、
数時間すると部分的に浮きが生じてしまいます。
其れを直して又なってのいたちごっこです・・・
時間の無駄ですので、
意を決して1回目のフィルムは廃棄・・・
1回目の経験を元に型取りの形を変えて貼り込みの順序も変更してみたら、
今度は収まりました!
けれどこれで施工費はフィルム原価となってしまい、
手間賃分は完全に赤字です・・・
とは言え、相当無理な貼り込みですので、
糊の密着も限界は超えていますから、
ことによると使用過程では部分的浮きは生じるかも?
もし浮きが今後生じてしまった場合は、
浮いて角になった部分を切除して補修するしかありません・・・
再度貼り直しても、
密着がフィルム限界超えていますので、
これもいたちごっこにしかなりません。
今回前車が施工を押し出してきてしまっていましたので、ご無理申し上げてお預かり期間の延長をお願いするところとなり、ご迷惑をお掛けいたして申し訳ございませんでした。
お車拝見いたしまして、本当に大事になされているのがひしひしと伝わってまいりました。
これでお車の寿命までヘッドライトカバーは心配は無いはずです。
但し部分的浮きが生じてしまった場合は、なるべく早めにお越し下さい。
部分的切除をすることで広がりを防げますので。
その際はお預けいただかなくとも、10分程度で終了します。
この度は、ご利用いただきましてありがとうございました。
施工コース:
オプション施工1=ヘッドライトカバー・ヘビーポリッシュ
オプション施工2=ヘッドライトカバー(エクスペル・ペイントプロテクションフィルム=アルティメット使用)
施工料金:43.200円税込み
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