2017年08月27日公開|日産
先月施行したばかりのまったくの同車種・同色です・・・
こちらのお客様は、
愛知県よりお越しのご新規のお客様です。
今年の県外施行ご依頼では、
関東圏よりも中京圏のほうが上回っておりますが、
これから京都出店を控えこの傾向は弊社としては良い兆候です!
今後の弊社方針では、
今の長野県の既存店舗は月の内2週間のみ営業となり、
施行対象は現会員様が最優先、
次に弊社既施行経験者の方で、
最後にご紹介での施工依頼者となりますので、
基本的にご新規の方のご予約は承れる枠がなくなります・・・
然し京都出張所では、
残りの2週間の施行枠となりますが、
現段階では関西方面の既存若しくは会員の方はほとんどいらっしゃいませんので、
基本的にはご新規のお客様ご対応となりますから、
中京・北陸地域の方には長野県にいらして頂くよりも距離は近くなります!
現在京都出張所は、銀行融資の話が進みつつあり、融資可能額がはっきり提示されたところで、
土地購入・工場新築という流れになります。
現段階でのオープン予定は来年3月を目標としております!
但し、
長野県のように地価が安くは無いため、
現在社屋のような大型のものは不可能ですので、
ギリギリ4台入庫がMAXとなります・・・
そういう点では田舎は工場を建設するにも楽ですねー
折角の京都でのご依頼ですので、観光を兼ねてのご入庫やお引取りの際に宿泊をされていらっしゃれる場合は、
弊社所有の会員制ホテルでの宿泊ご予約や、
一見さんお断りの老舗割烹などのご予約も代行させて頂きます!
但し、
お支払いはご本人さんですよ。
それらに伴い今後の検討材料として、
淡路島のリゾートマンションの購入も検討しており、
有給休暇や大型連休などを利用して、
会員様への貸し出しorご招待も出来るような還元も考えております!
お貸し出し規定等かなり難しいとは思いますが・・・
今回の施行は、
先月ご入庫のお車に比べダメージレベルは低いですので、
比較的安易に構えておりましたが、
“鉄粉クリーニング”を行なってみると、
これがかなり酷い・・・
とても1回のクリーナーでは完全除去には至りません。
残存してしまう鉄粉は、
ポリッシャーをかける際に、
引き摺りで傷を入れないように注意しなければなりません・・・
これで傷を入れてしまえば、
“ミイラ取りがミイラになる”になっちゃいますから・・・
先月ご入庫のフーガに比べ水染み(イオンデポジット&クレーター)の、
ダメージレベルは低いですが、
露天+ソリ黒ですのでそれなりのダメージは受けています・・・
この様なダメージのお車で困るのは、
水染みに傷が隠されてしまっていて、
素のダメージの状態がポリッシングをしていかないと、
本当の姿が判らないことです。
オーナー様曰く、
「20万k走行車としては程度どうですか?」
とのことですが、そもそも国産車のボディ強度で20万kがまともな状態で可能かといえば、限りなく?
ですが、
事実だとすれば走行距離的な判断では程度は良い方とも言えるでしょう。
とは言え、これだけ現状でも明確にダメージが確認できますので、
最低でも磨きは“03スタンダード磨きコース”が必要です!
正直なところ、
古いスクラッチシールドでしかもソリ黒スーパーブラックでのハードな磨きは避けたいところですが、
かといって、
この状態でこれよりライトな施行をしたとしてもほとんど意匠性変化は期待できませんから、
施行利益性を考慮すればお受けしないことのほうが得策では有りますが、
それでは磨きの技術者としてのスキルも上がりませんし、
経験値の積み上げも出来なくなってしまいます・・・
どうやら他店さんでも難色を示され断られた上のご様子ですので、
此処で弊社も断ってしまえば“難易度の低いものしかやらない”という、
“金儲け主義”と言うか、
自分で技術が無いと言っているようなことになってしまいますから、
損得勘定は抜きで施行させて頂きます!
1週間丸々かけて1台の施行では、
赤字とまでは行きませんが、
私の祇園遊びの花代までは出てきませんねー
側面もイオンデポジット相当強固に満遍なく付着されてしまっています・・・
傷も相当の量入っていますし、
しかもそのほとんどが非常に深い。
大事に扱っているつもりで行なっている、
手洗い洗車による、
洗車傷&拭き上げ傷ですね・・・
恐らく現状において、水染み膜やシャンプーによる界面活性剤膜やシリコンオイル膜などで、
数μくらい不純物の層ができてしまっている様子ですので、
本来は傷を除去する為のハードな磨きである特種ウールバフによるファーストポリッシュも、
この不純物の層を除去することが目的となってしまいますので、
今回は傷の処理はあまり期待できません・・・
今回の磨きはまさに嵌りまくりました・・・
ファーストポリッシュで入る、
ウールバフによる傷がどうやっても取れない・・・
取ろうとあがくほど更に傷が入っていく?
まさにスクラッチシールドの罠にはまり込んでいきました・・・
今までの経験による知識をフル稼働させ、
引出しから引き出しまくりましたが、
どれも駄目・・・
途方にくれている時にふと思い出しました、
依然とあるメーカーが新コンパウンドとバフの技術検証のため弊社を訪れた際に、
おいていってくださった特殊なコンパウンドとバフがあることを!
確信は何もなかったですが、
だめもとで使用してみると、
あれだけ苦労していたポリッシャー傷除去がいとも簡単に処理できていきます!
但し、これ等の使用はメーカー側が想定している、
組み合わせ使用方法とは私が行なった方法はまったく違います。
メーカーが設定している組み合わせではまだまだ研磨力が不足していますので、
今までの経験を元に私なりのオリジナルの組み合わせにおいて功を奏しました!
弊社は、
このメーカーさんとの技術提携として、
新商品への情報提供が義務付けられていますので、
早速状況報告をしたところ、
「その組み合わせがありなんだ?」
「その使用方法を新しく導入することで、
今迄効果が無いといわれていた施行店さんに情報提供が出来ますので、
これで更に商品売れやすくなります!」
との事で、
特別待遇を頂いている恩に報いることが出来ました!
早速今週に、
担当者が詳しい説明を聞きに弊社に訪れるそうです。
が、
義務とは言え此処で又数時間の売り上げにもならない時間消費が生じるのは、
イレギュラー施行車が3台手付かずでいるこのタイミングではきついですねー
又夜なべしなくてはいけなくなりそうです・・・
今回自分でも大変勉強になったのは、
今までの磨きの固定概念とは逆の発想で効果を奏した事!
ですが、これあとで物理的理論で考え直してみると、
今までのポリッシャー×バフ×コンパウンドの組み合わせとはまったく違う組み合わせをしている以上、
今回の組み合わせだと今まで当たり前と思っていた物理理論では、
逆に整合性が無いことに気付きました・・・
固定観念にとらわれず、
状況に応じてフレキシブルな発想転換が必要ですね!
生活においては、
固定観念=ポリシーとなることが、
人なりとしての魅力にもなりえることでしょうが、
科学や技術といった分野ではこれは足かせにしかならないですね・・・
先日も芸妓さんに、
「あなたはガチガチの固定観念に縛られている、相当なものですよ・・・」
と言われましたが、これ良く無い事と言われているのでしょうか?
イオンデポジットクレーターが、
一番症状の重かったルーフは事前にオーナー様には、
「恐らくこれはほとんど残ると思います・・・」
とはお伝えしてありましたが、思ったよりも大分除去も出来、
1/2くらいになりました!
但し、比較的症状が軽いと思われたボンネットとトランクは、
イオンデポジットはほぼ完全に処理出来ましたが、
花粉or樹液or黄砂による酸化痕は既にかなり深いクレーターに進行されていましたので、
見えづらくはなりましたが除去は出来ませんでした・・・
然し、お引取り確認に見えられたオーナー様は、
「このくらいはしょうがないでしょう。」
「此処までになれば十分です!」
とご満足いただけましたので、
ホットしました!
今回オーナー様とはスクラッチシールド及び熱塑性型耐擦り塗装についてお話をいたしましたが、オーナー様自身車業界のお仕事をしていらっしゃいますし、現実このお車を所有管理してきた中で、
「この手の塗装を何故採用しているかが?」
「まだ新車時には効果が多少なりとも感じることが出来、経年使用によりその効果がなくなるのであればまだ判りますが、
新車時から他の塗装よりも明らかに傷が入りやすかったですから、
この様な塗装は害以外の何者でも無いとしか思えません・・・」
との事でしたが、
私もまったく同意見です!
傷が入りやすいだけならまだしも、
入ってしまった傷の処理が出来ないような塗装はまったくの無意味でしょう・・・
販売修理しているディーラーがお手上げのものを採用しているのは、
故障修理が出来ないメカニズムの車を売っているのと同じでは?
幸いにも弊社の入庫車輌には日産車非常に少ないですから助かりますが、
これがトヨタ車やマツダ車並の台数入庫されたら、
精神障害に陥りかねません・・・
今後も今迄通り日産車の入庫は少ないように!
NISSAN ニッサン フーガ 370GT タイプS(KY51)
コーティング終了
今回本当であればもう一寸傷の処理もしたいところでしたが、
前記しましたように一番ハードな磨きである特種ウールバフによるファーストポリッシュが、
傷取りではなく不純物層の除去に割かれてしまった為に、
傷の処理は二の次となってしまった為、
思いのほか傷は残ってしまいました・・・
が、
オーナー様はこれでも十分満足をいただけたご様子で、
「新車時よりも傷少ないんじゃない!」
と、言って頂けましたが、残念ながらそこまでではなく、磨かれることで残存傷のエッジが丸められていることにより、
傷の反射が丸くなっているので傷がギラギラ目立ちにくくなっているのです!
流石にこの数年このお車にお乗りになられて、
「もう二度とソリ黒の車は乗らない・・・」
「幾らすきなのが濃色車と言っても、ダメージを気にせずには乗れないたちなので、
流石に今回は懲りました・・・」
との事でしたが、
「次はBMW・M5でも買おうかな?」
だそうですが、
現行BMWも熱塑性型耐擦り塗装ですから、
又濃色車を選択してしまえば、
同じ“蟻地獄”に嵌るかも?
とは言え、
スクラッチシールドよりはましでしょうけれど!
今回コーティングはご新規のお客様としては珍しくあっさり決まりました。
というのも、まずはこのお車次回車検2年後までしか乗らないことが決まっているのと、
磨き優先でのコース決定により残りのご予算がはっきりしていますので、
そこに当てはめえる親水性のコーティングとなると、
必然的に“マーベラスフィニッシュ・スノーガード”となります!
但し、
露天駐車・濃色車の条件ですから、
施行完了の時点から又今回のような外的ダメージに晒されますので、
当然施行直後からまだ完全では無い状態のコーティングへのダメージが懸念されます・・・
そのリスクを少しでも少なくする若しくは軽度に押さえるためには、
やはり“レジントップコート・コクーンSTD”の施行は欠かせません!
最近では他店様でも、
このようなことに気付きコーティングのトップコートを導入され始めているところも増えましたが、
弊社常連様では既に定番施行となってはいますけれど、
一般的にはまだまだこのようなことを認識されている方は極少数です・・・
こちらのオーナー様も、
やはりご新規ですからこの様な認識はおありでありませんでしたが、
普段はまず私から施行内容のお勧めはいたしませんけれど、流石にこのお車の場合はどのようなことが短期的に起こりうるかの予想は付きますので、
今回は理由をご説明の上施行をお勧めいたしました!
出張等でお仕事が忙しい中、遠方までお越し頂きまして、ありがとうございました。
一時はお手上げ状態に陥りどうなることかと頭を抱えましたが、何とかお引取りいただけるレベルに到達させることが出来安堵いたしております。
管理方法もご自身なりには相当工夫をされていらっしゃるのは私もビックリしましたが、仰る通りソリ黒で露天駐車では何をしてもダメージは防ぎきれないのは事実です。
このお車の選択で懲りられたとのことですが、其れも経験してみないと解らないですからね。
弊社の多くの常連様方も通られた道です。
一部には懲りながらも辞められない方いらっしゃいますが、これは納得の上のことですのでそれは其れです。
私なら無い選択ですけれど。
残りの2年間出来る限り意匠性を保ててお乗りいただけることを、願っております。
車輌クラス:クラスL
施行コース:
コーティングコース=マーベラスフィニッシュ・スノーガード ガラスコーティング
磨きコース=03スタンダード磨きコース(ダメージの重い使用過程車向け=不純物膜除去優先磨き・鏡面仕上げ)
オプション施工=レジントップコート・コクーンSTD
施行料金:209.142円税込み(代車使用無し割引-5%・ソリッド塗装割増磨き+10%・耐擦り傷塗装割増磨き+20%・濃色車割り増しランク1磨き+20% 適応・高速料金バック別途)
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