2017年10月11日公開|フォルクスワーゲン
約2年ほど前に新車での施行を頂いております会員様ですが、
此処でメンテナンスでのご入庫を頂きましたが、
一寸タイミングを逸した感は否めません・・・
オーナー様曰く、
「傷も大分付いてしまっているので、
見た印象では傷を何とかしなくては、と言われるかもしれませんが、
洗車時に水染みが気になって・・・」
との事で、ご入庫を頂きましたが、
傷はフロントバンパーにハードな引っかき傷、
リアバンパーにはぶつけてしまったような接触傷、
左右フロントドアはミラーからの水だれをご自身で処理しようとした研磨傷・・・
確かに有りますが、
これ等はそれほど気になるものではありません。
但し、
ドアミラーからの水だれをご自身で処理しようとしたのは、
方法が大間違い。
ピカールで磨いてしまったそうで、
激しい研磨傷がついてしまっています・・・
ピカールは塗装を磨くものではなく、
金属主に真鍮を磨く為のものですので、
確かに研磨粒子としては左程大きな研磨粒子では無いですが、
いかにせよ塗装より硬い金属を磨く為の研磨剤ですから非常に硬い研磨剤です。
通常手磨きの場合使用する研磨剤は、車用で超々微粒子くらいなら磨き方によっては磨き傷は入れずに磨くことは出来ますが、
ピカールとなるとこれは無理な話です・・・
昔に比べ、
DIYでコンパウンドを使用して改善を試みようとする方は減ったようですが、基本的には改善しているのか?
傷を増やしているの?
と言う、微妙さは残ります・・・
オーナー様もそうですが、
私が気になったのはやはり水染み・・・
これも事とあるごとには注意喚起をしてきていますが、
水染みの一番の原因はご自身が行なっている洗車です。
露天駐車のためとかによる雨の水染みは洗車による水染みの2次的ダメージに過ぎません。
多くの一般ユーザーの方は未だに洗車は車をきれいにしている行為と思われていますが、
確かに完璧な洗車が出来ていれば洗車によるダメージは最小限に止められているでしょうが、
ほとんどの方の手洗い洗車は2次被害を誘引する為の行為となってしまっています・・・
基本中の基本としては、
天気の良い日の日中での露天洗車はもっての外です。
しかもこれが洗車場など流水使用ができない場所となると論外です・・・
流水使用が出来ても全体を洗い終えてから全体を拭き上げようとすれば、
既に相当量の水は乾いているでしょう。
その乾いた水に含まれる不純物成分アルキル金属基は、
既にその際染みとなってボディに付着しています・・・
一度このような染みを作ってしまえば、
以降洗車・雨等水かかる度にその染みに引っかかり同じ場所で成長をするようになります。
これが、
水染み→イオンデポジット→イオンデポジットクレーターと成長をしていきますし、
その成長速度も急激に跳ね上がります・・・
つまりこの様にならないような洗車は、
いかに水をかけてから濡れている時間を短時間にするか!
ですので、
少なくとも水染みが出来やすいトップ部分は側面とは別に最初に洗いすぐに拭き上げ。
側面はその後再度洗い直すくらいの手間をかける必要があります。
別の方法としては、
洗車しながら洗車が終了したパネルごとに精製水をスプレーして、
洗車での水を中和してあげることで、
アルキル金属基の固着を防ぐことが出来ます!
同じような理屈で、一度拭き上げ終了をしてから、
クロスに精製水を含ません再度ボディを拭いてあげるという方法も有ります。
これ等の方法は、
弊社でもコーティング前の水洗脱脂時には行なっています!
一番簡単なのは、
やはり洗車機!
水濡れしている時間が手洗いに比べ数十分の一ですから、
水染み形成リスクは一番低くなります。
うるさ型のお客様が多い弊社でさえも、
半数以上のお客様は既に洗車機洗車にされているようです!
これは昔とは違い、洗車機のレベルが向上し、
傷入れのリスクは大分なくなりましたし、
洗車機対応タイプのコーティングを選択されていれば、
淡色車であればほとんどリスクはありません!
又、GSにもよりますが、
最終の拭き上げをしてもらわない代わりにブロワーを2度とか3度かけてもらうことで、
拭き上げの傷入れも防ぐことが可能になります。
但しこれはセルフ洗車機では出来ませんし、
一見のお客様には多分対応はしないでしょうから、
行きつけのGSを作る必要はあります。
考え方を大幅に変えて、車を一番傷めているのは、
ご自身の手洗い洗車&拭き上げと言う認識を持つだけでも変わってくるでしょう!
今回の施行は、
会員様専用メンテナンスの3段階施行ですが、
磨きは行なわないライトな施行です!
鉄粉クリーニング→シャンプー洗車→スケール・リムーバー→リフィックス・コート
と言う作業の流れですが、
最終に行なう“リフィックス・コート”は会員様のみ施行できるコーティングメンテナンスです!
其れ以外の前工程のメンテナンス作業はどなたでもご対応はいたしておりますが、
他店コーティング施行車輌に関しましては、コーティングメンテナンスはやられている作業や使われているコーティング剤等の詳しい情報が判らない為、
危険を伴いますのでお受けすることは出来ません・・・
2年近くたっている割には鉄粉付着は少なめです!
コーティングの機能である疎水・滑水性能も施行時からほとんど低下していないように感じますので、
オーナー様の管理状態はこの部分に関しましては上手く管理されていると思います。
鉄粉の除去が終了してからシャンプー洗車を行ないますが、この段階でシャンプー洗車をするのは、
少しでも作業による傷入れを避けるためです!
鉄粉の除去される前に洗車をすれば、
付着してる鉄粉引きずって傷入れのリスクありますからね・・・
そして、
“スケール・リムーバー”ですがスケールリムーバー作業の前にシャンプー洗車を行なうのも、
やはり傷入れを防ぐ為です!
スケールリムーバーはスポンジにスケールリムーバーを染みこませ、手作業でイオンデポジットを擦り落す作業ですので、
そこに埃やゴミ・汚れがあれば其れを引き摺って傷を入れてしまいますから・・・
今回はトップのみスケールリムーバーを2回行ないますが、
お持込時試し施行をしてみた結果、
トップは1回の作業では残るイオンデポジットが目立った為です・・・
正直な話、
私この作業あまり好きではありません。
と言うのも、この際使用するリムーバーは、
弊社各々のコーティングに合わせたコーティングにダメージが少ないものを当然使用してはおりますが、
カチコチに固着しているイオンデポジットを溶かすだけの強力なものですので、
作業工程管理は非常にシビアです・・・
その為1パネルずつの作業となりますが、
スケールリムーバー塗りこみ→数十秒のブランク→擦り落し→流水による中和での反応停止→水分拭き上げ
となりますが、この作業、
作業パネルより下や隣接パネルは当然濡れますのでその都度拭き上げが必要となります。
しかもすばやくやらなければ、
水染みを新たに作ってしまう可能性もありますので、
休憩どころかTELすら取れません・・・
真剣勝負と言えるでしょう!
トップは2回のスケールリムーバー作業を行ないましたが、
残念ながら完全除去には至りませんでした・・・
と言うのは、
固着していたものは除去できていますが、
既にコーティングに食い込みを起こしたイオンデポジットクレーターに進行してしまっています。
やはり2年間経過しての作業では、
一寸遅すぎました・・・
せめて今年の春ぐらいでしたらだいぶ違っていたでしょう。
トップ部分は真上から見れば完全除去されているように見えますが、
横から透かし見をしてみるとクレーターの痕跡が見えてしまいます・・・
側面も施行前には一面イオンデポジットに覆われていましたが、
これはまだクレーターには進行していなかったですので、
完全除去出来ました!
今回のようなレベルに至っている場合は、
スケールリムーバー+磨きも加えたものを行なったほうがより効果的だったかもしれませんが、
そこはどなたでも予算というものがありますので、
推奨される作業=施行依頼できるとは限りません・・・
ですので余計に、ご自信の目で見て明らかにダメージがあると思われる前、
なんか多少の変化が見て取れるな、
位の状態でメンテナンスにお越しいただくほうが、
完全回復も可能ですしお財布にも優しいでしょう!
尤も、この様にメンテナンスを行なわなくても大丈夫な保管環境と日常管理が出来れば、其れに越したことはありませんが。
それはまず無理でしょう・・・
と思われるかもしれませんが、弊社常連様には日常使用車にも関わらず、
出来ていらっしゃる方結構いらっしゃいますよ!
最後に会員様のみ施行可能な“リフィックス・コート”施行いたします!
昨年くらいまではあまり施行される方は少なかったですが、
今年は多くの会員様に施行頂いております。
どれだけ優れたコーティング剤でも、
100%無機のガラスコーティングと言うものは存在していません・・・
一部専門店のHPにはその様な100%無機が謳われているものも有りますが、
本来自然界に存在している状態でも不純物は含まれますし、個体若しくは粉末のものを液体化して又固体化し、
しかもμ単位で製膜させる為には混和剤の存在なくしては成り立ちません。
更には、
コーティングには機能性が必要ですのでその機能を作り出すためには、
有機化合物なくしては機能性は作り出せません。
一般的概念では無機物=劣化しない
有機物=劣化する
ですが、
実際には無機物も有機物も劣化はしますが、
そのスピードに大きな違いがあります。
つまり、
ガラスコーティングや最近出始めたセラミックコーティングであっても、
主成分は無機物であっても必ず有機物は混和されています。
つまり劣化はいたします・・・
ですので、
劣化=機能性低下は必然ですから、
その低下した機能をポリマーのように単純に油脂の力で撥水を作り出すのでなく、
1年程度は継続可能な機能層を既存コーティングの上に作りだすのがリフィックス・コートです!
Vokswagen フォルクスワーゲン ポロ ブルーGT(6RCZE)
メンテナンス終了
御自宅から弊社まで20~25km位はあるでしょうか、
ロードバイクでお引取り見えました!
「久しぶりだから相当疲れた・・・」
とは仰いますが、年齢的には私より10歳くらいは上だと思いますが、
その年齢で私はその距離自転車で到達できる自身はありません・・・
と言うか、現時点でも100%無理でしょう。
私も子供のころから20代までは、
競技スピードスケート&柔道→登山&沢登&クライミング等スポーツも行なっていましたが、
今では犬の散歩すらしないくらい運動はなにもしていません。
そのためでしょうが、
肺活量は激減し変わりに腹だけは出てきていますし、
ひざ関節も痛い・・・
京都出張所開店も目前に迫る中で、
この年齢で更に10年の借金を背負い込みますから、
健康維持には取り組まなければならないですが、
いたって不精な性質の為腰は上がりそうにありません・・・
けれど、
経済的圧力となると重い腰も上がります。
今迄晩酌はビールオンリーでしたが、
これは相当の消費金額です・・・
今までより京都出店のための借金で40万円ほどの支出が増えますので、
そのの返済原資を稼ぎ出す為、
ビールは辞めて日本酒に変更しました。
これにより、
晩酌費用は1/3に減少できる予定です!
本当は、
禁酒禁煙まで行なえればいいのですが、
いかにせよ意志弱いですから・・・
私的には完全にならずに、
トップ部分のイオンデポジットが見る方向によっては見えてしまいますので、
いまいちスキッリ出来ていませんでしたが、
オーナー様にもそのことをお伝えし御覧頂きましたが、
「私にはよく判らない、十分綺麗になっていると思うので、問題ないですよ!」
とは言って頂けましたが、
いつもの如く自分で納得がいっていませんので、
余計に申し訳ない気持ちになってしまいます・・・
「これからは、症状が目立って気になる前の、
アレット思われた状態でご連絡いただくか車輌を拝見させて下さい!」
とは、お伝えいたしましたが、今はお孫さんの面倒も見たりと日々お忙しいそうですので、
日々の生活に追われそれどころでは無いかもしれませんが・・・
お引取り時雑談をしていると、
偶然にも先日私どもが行っていた輪島にオーナー様も行かれていたとか。
しかも、かなりローカルな人が此処棲んでるの?
と思うような漁港にも立ち寄られていらっしゃりその偶然には驚かされました!
これも縁と言うものでしょうかねー
この度は、メインテナンスご入庫頂きまして、ありがとうございました。
但し、本文中でも触れましたように、遅きに失した感は否めませんのが残念です。
後悔してもしょうがありませんので、今後のご提案ですが、いくつか考えられる候補は有ります。
まだ相当長くこのお車を維持されるご予定でしたら、すでにクレーターはコーティングに出来てしまっておりますので、塗装到達する前に再施行をお勧めいたします。
但しまとまったご予算が必要となりますので難しいようでしたら、メンテナンスだけは1年ごとには現状の状態を見る限り必要だとは思います。
小まめに管理なされるのが、結果ランニングコストは最小に抑えることに繋がります。
然し、お元気なのには驚きました。
やはり、継続的運動は健康維持には必要なことですね。
とは言え、私はまったく出来ていませんし、今後の趣味性もドンドンインドア化していってしまっていますので、せめて散歩くらいはしようかととも思ってはいますが。
最近又運転モラルの低下をひしひしと感じますので、ロードバイクでのお出かけの際には十分ご注意なされてお楽しみ下さい。
会員クラス:準会員
車輌クラス:クラスM
施行コース:会員専用メインテナンスコース
オプション施工1=鉄粉クリーニング
オプション施工2=スケール・リムーバー(トップのみ2回施行)
オプション施工3=リフィックス・コート(会員様専用施行)
物販=G’ZOXメンテナンスBOX
施行料金:55.963円税込み(準会員会員特別料金 適応・物販含む)
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