2017年11月16日公開|ポルシェ
友人でも有り仕事仲間でもあり倶楽部メンバーでもあるオーナー様ですが、
此処のところの弊社の暇さを見て、
可哀想と思ったのかオプション施工でご入庫頂けました!
が、助手席を見ると何故かスバルの封筒が?
お持込頂き近隣ですので自宅まで送っていくときに、
「何故スバルの封筒などあるの?」
と聞いてみると、
「WRX STI 特別仕様車S208を今注文してきたけど、抽選だから当たるかなー」
等と言い出しますが、この車を何に使うつもりか聞くと、
仕事用とか?
仕事が現場仕事で確かに未舗装路にいつも行くとしても、
この車は要らんでしょう・・・
しかも乗り出し価格を聞くと700万越え!!!
何を考えているやら・・・
普通は林道行くからの発想なら、
スバルがいいならアウトバックやフォレスターで十分で、ほぼラリー車であるコンプリートカーで何をしようというのか?
一寸前であれば、私も刺激されてしまい対抗して何かを買おうなどとしたかもしれませんが、
もうそんな元気は無いですね・・・
現状のネオクラッシックのラインナップで満足です!
と言うか、
このオーナー様と違いそんな経済的余裕今の私にはありません・・・
然し金持ちとは恐ろしい・・・
一昨年このポルシェ3.000万からするものを買い、
今年もレクサス800万くらいのものを買い、
更に此処で仕事用に700万からのものを買い!
しかも聞くところに寄ると、
毎月投資ファンドに40万くらいづつ買い足ししているとか。
そういえば弊社建築事業部の元受さんのとある最高級住宅メーカーから聞いた話で、
「10月以降受注が急増しているけれど、どうも株などの利益確定売りにより動きが活発化しているようだ!」
だそうですが、
確かに1年前からすれば6.000円上げていますから、
仮に10.000株持っていれば6.000万も儲かっていることになります!
このオーナー様ならあながちこの予想間違いではないような?
私のような庶民には宝くじの当たりを待つことしか出来ません・・・
が、
その宝くじ買うことすら原資に事欠きますわ。
尤も、娘やこのオーナー様のように近い人間からは、
「それだけ祇園資金使っていれば、金あるわけ無いだろー」
尤もなご意見です・・・
今回のオプション施工まずはフロント基本セットでの、
“スプラッシュビュー・ウインドウフッ素コーティング”です!
確か今回が初めての施工です、
以前はフロントガラスに、
プロテクションフィルムを貼っていましたので多少の撥水をしていましたが、
このお車ではフィルムのワイパー傷による光彩現象が気なるとのことで止めた為、
今度は水染みが出来るのが気になるとのことで施工したくなったそうです。
普通はこのくらいの価格のスポーツカーとなると、
出先で雨に会うことはしょうがないとしても、
雨降りにわざわざ乗り出すことは避けるものですが、
このオーナー様には関係ありません。
この車の前のカレラ4Sの時などは、雪の日でも乗れるようにスノータイヤまで履いて、実際雪の日でも平気で乗っていましたから・・・
本人曰く、
「乗りたいときに乗れないような車なら買う意味無いわ・・・」
だそうです。
私など、
今のネオクラッシックですら雨の日も雪の日も乗りたくないと思うのですが、
懐の深さが違うのか?
懐具合の違いなのか?
車に対してのスタンスが違うのか?
どれも当てはまるでしょうが、
根本的に執着心の違いでしょうねー
今回のもう一つのオプション施工は、
“ホイル・ガラスコーティング”ですが、
此れが厄介です・・・
と言うのは、
この車センターロックホイル!
そんなモン外したこと無いし・・・
知り合いのメカニックに聞いてみても、
現行のポルシェのセンターロックは判らないとのこと、
ポルシェセンターは懇意にしているので聞けば聞けますが、
ミイラ取りがミイラになり外注扱いにされてしまってはもともこうもなくなりますので、
聞くに聞けない・・・
しかも恐ろしく太いタイヤですし、
キャリパーとホイルのクリアランスもほとんど無い・・・
外すの怖すぎ。
ですので、
しょうがないからこの為にホイルジャッキ買う羽目に・・・
更には、取説読んで行くと、センターロックのアタッチメントは専用工具として車載されていますが、
そのアタッチメントに取り付ける取り付け角3/4のソケットは載っていない・・・
そんな取り付け角はトラック用ですから、
弊社にあるわけなし。
更に恐ろしいことに、締め付けトルク600Nそんなトルクレンチ大型トラック用ですから当然ありません・・・
流石にこれは高すぎて買えませんから、
懇意にしているタイヤやさんから借りることに・・・
何処まで手間のかかる車やら。
しかもインパクト使用禁止では何の為のセンターロックなのやら?
オーナー様も車も我侭です・・・
しかもこれでは終わりません。
完全にリフトアップされた状態でセンターロックの緩め締め付けしなければなりませんから、ブレーキ踏む人、ハンドル固定している人、
つまり最低2人居ないと作業できない・・・
弊社私一人なんですけどー
ということで、オーナー様呼んでハンドル固定してブレーキ踏んでもらって、私がトルクレンチ使う・・・
レースカーのようにとても瞬間的にウィーン ハイ終わりとなりません。
この車キャリパーはPCCB所謂カーボンローターですが、
既にホイルはダストがこびり付いてガビガビになってしまっています・・・
ローター自体は非常に硬いですから殆ど磨耗しませんが、
変わりにパッドの磨耗率が高いので、
スチールローターのものより酷い汚れ方をします。
スチールローターのものは黒い細かなダスト汚れが溜まりますが、
PCCBの場合小さな砂粒のようなダストが排出され、
こびり付くと言うよりも焼きついていったような付着の仕方です・・・
確かにダスト量的にはPCCBのほうが少ないでしょうが、
パッドの成分が特種のため、
付着したダストを放置してしまうと一気に酸化が進み、
強固な付着というより食い込んでいってしまいます・・・
ですので、汚れが左程目立たない状態であっても、
常にホイルを洗っておく必要があります!
が、
こちらのオーナー様とにかく車を洗いません・・・
以前のカレラ4Sの時など、
新車からいきなり洗車機入れていましたが、
今回は流石にそれはしていないとのことで、至極たまに弊社に訪れて、
「洗車させて!」
洗車をしているところを見てみると、高圧スプレーかけて濡れたところをスポンジで擦り又高圧スプレーかけて洗い流し拭き上げて終わり。
所要時間30分はかかっていないでしょう。
全然綺麗になっていない・・・
このような洗車ですから、
当然ホイルのダストなどほぼ気にしたことも無いでしょうが、
数日前に弊社に訪れて自分で洗車された際にふとホイルを見ると、
「ホイル凄いことになっている・・・」
「洗っても取れないぞ?」
「下手に綺麗にすると、こういうこと見えるから、
洗わないほうが目立たなくていいなー」
思考回路が壊れています・・・
新車時にやっておけばいいと思ったのですが、
そんなところでケチったがために、
今回は磨きを行なわなければならなくなりましたから、
施工費用は高額です・・・
いつもの如く半値の5割引などありえん話で、
其れ×10倍というものでしょう!
ホイルガラスコーティングの下処理は、
まずはホイルダストクリーナーを使用して大まかな鉄粉ダストの除去を行ないますが、
通常は1回のクリーナー作業で殆ど除去されますが、
今回1回では殆ど状況変わりませんので、
後の作業を考えて2回クリーナーを行ないました。
然し、
それでも洗い流した後に鉄粉は相当量頑固に付着残りしています・・・
此処からは手作業で鉄粉トラップ粘土を使用して除去を行ないますが、
残存鉄粉量が多いため粘土はあっという間にボロボロになって行きます・・・
結局2塊消費です、
これ通常でしたら4セットは施工できるのですが。
トラップ粘土の作業は、
このような黒色ホイルでは鉄粉の引き摺り傷が付いてしまうために、
更にコンパウンドを使用してポリッシャーによる磨きを行なわなければなりません・・・
今回は“フルコート”ですので、
裏のリムと表のリム及びスポークを磨きますが、
まだ形状がシンプルですのでポリッシャー磨きが可能ですが、
此れが細かなメッシュみたいなものであれば、
施工自体が不可となります。
やっと磨き終えると次に脱脂作業ですが、コンパウンドを使用していますのでいつもより丁寧に脱脂していく必要があります。
いよいよコーティングですが、
正直弊社のホイルガラスコーティングは、
他店に比べかなりお高いです・・・
と言うのは、
他店でのホイルガラスコーティングはボディ用を転用しているか?
専用品と言っても、
膜厚も薄く経つ耐熱温度も良いとこ100℃程度でしょう?
そのため、
耐久性的にはキチンを役目を果たせるのは良いとこ1年程度でしょう・・・
逆に弊社のホイルガラスコーティングは、
ホイルのような過酷な環境に特化したほぼ100%のポリシザランコーティングですし、
しかもそのコーティング剤を4層コーティングいたしますので、
硬く厚い皮膜が形成される為よほど長期間放置されたとしても、
ダストの食い込みは起こしません!
倶楽部メンバーのレース車輌にも施工してありますが、
ホイルが熱で赤くなるほどの状態を繰り返しても、
当然コーティングの機能はキチンを維持されていますが、
これは耐熱温度1.300℃という、
驚異的耐熱性能のおかげです。
弊社での試験施工を、私の足車のベンツに施工し、
ほぼ2年間約30.000km一回もホイルを洗浄せずに置きましたが、
高圧スプレーで洗浄するだけでほぼダストは除去されてしまいました!
その後、
今度は3ヶ月ごとに鉄粉クリーナーを1年間使用してみましたが、
コーティング自体の耐久性能には何の変化も起きておりません。
私が知りうる限り、
此処までの性能を持ったホイル専用コーティング剤は無いと思います!
ですので、
価格が高価になってしまうのは、
ご勘弁下さい。
PORSCHE ポルシェ 911 ターボSPDK(991H2)
オプション施工終了
今回降雪前に施工ご入庫頂いたのは正解でしょう!
実はこの高額車輌、
なんと車庫ではなくカーポートなんです・・・
しかも立地は冬季毎日のようにエンカルが撒かれる幹線道路沿い。
オンシーズンでも殆ど洗車をしない方ですので、
冬季は完全に放置状態となります・・・
つまり、
傷んでいる部分の痛みは静かに進行して行ってしまいます。
ですから、
春乗ろうとおもった時はウインドウには水染みだらけ、
ホイルは赤い錆がガチガチに固着してしまっていて、
ビックリ・・・
てなことに、なっていたでしょう。
これで冬季放置してもこれ等の部分は安心です!
然し今回このような面倒且つハイリスクな施工をお受けいたしましたけれど、
これ一般のお客様なら絶対お受けいたしませんでした・・・
だってホイルジャッキ買いに行くのに半日時間消費して16.000円払って買い、
600Nのトルクレンチ工具一式知り合いのタイヤ屋さんまで、
借りに行き返しに行くのに2時間消費してレンタル料払ってまででは大赤字です。
但し、
今後このようなセンターロックを弄る機会は無い(断るから)でしょうが、
人生日々勉強ですから、
今後どのような役に立つかは?
でも、
経験しておいて損では無いでしょう!
ホイルジャッキも、
前からあればリスク低減できるし作業も楽だろうな?
と思いつつ、
無くても何とか作業は出来てしまっていたので購入までは踏み切れませんでしたが、
流石にこのサイズのタイヤはまたもやぎっくり腰のリスクを恐れやむなく購入しましたけれど、
私のベンツの脱着で使用してみると今までに比べチョーらくちん且つノーリスクです!
今までは、
大径ローター装着車輌やSUVオフロード4駆のタイヤ脱着非常に憂鬱でしたが、
此れがあれば苦にならず軽自動車気分で作業が出来ます!
工夫して手持ちの物で行なうことも大事ですが、
やはり専用の便利工具も大事ですねー
この度は、弊社暇なことをお気遣い頂きご入庫いただきまして、ありがとうございました。
おかげで良い勉強にもなりましたし、欲しいと思っていた工具を買うことも出来ました。
工具代とレンタル料も払ってくだされば、もっと感謝するのですが。
然しSTIの購入は止めた方がいいと思いますよ。
幾らお金余っているにしても、使い方もう一寸考えましょう。
どうせ同じ捨て銭ならば、私に投資しましょう、とは言え絶対戻らない投資になりますが、違う意味で良い事あるかもしれませんよ。
其れと、今回幾らコーティングしたからと言っても、もう一寸洗車はしましょう。
その際には、必ずホイルも高圧スプレーをかけてくださいね。
PS:いよいよ冬ですから、今季こそ熊食べに行きますか?
会員クラス:特別枠
車輌クラス:クラスX-4
施行コース:
オプション施工1=スプラッシュビュー・ウインドウフッ素コーティング(フロント基本セット×ライトポリッシュ)
オプション施工2=ホイルガラスコーティング(使用品=20in×フルコート×ポリッシングあり)
施工料金:オーナー様ご指示により非公開(特別枠割引―30% 適応)
メーカー別
月別バックナンバー