2018年03月11日公開|日産
ご新規のお客様です!
以前簡易施工店でヘッドライトカバーの磨き?
と、ボディコーティングをされたら、その暫らく後から、
急速にヘッドライトカバーがキバミ始めてしまわれたそうです・・・
オーナー様自身、ヘッドライトカバーの磨きが度のような施行内容で行われたかの確信はないようでしたが、
お話をお聞きしているとどうやら溶剤で表面のくすみを溶かす方法のようです。
一時この手法は、簡易施工店のみならず、GSやタイヤ屋や修理工場などがこぞって採用し、
安い所で1.000円とか大体3.000円くらいで施行していたようですが、
弊社のお客様でもこの施行方法で他店で施行されたお車は、
同じような事が100%起きてしまっています・・・
これ当たり前のことで、
強い溶剤で表面のくすみを溶かして一時的にクリアな状態を作り出しますが、
クリア若しくは素材であるPPを溶剤により変質させてしまいますから、
施工後今まで以上にくすみが一気に進行してしまいます・・・
しかも、
その際に更にボディ用ガラスコーティング剤を施行してしまえば、
くすみ取り用の溶剤が表面を軟化しているところに、
更に強い溶剤を塗りこむのですから、
表面劣化が進行するのは当たり前です。
知り合いの店舗でも以前はこの様な施行方法を行なっていて、
数ヵ月後にはクレームの嵐を経験しているそうですが、
結局はケミカルなど商品に頼る施行は、
メーカーや商社の口車に乗せられていることが多く、その謳い文句は、
「技術や知識がなくとも、
だれでも簡単に短時間でしかも原価も安く施工できますから、儲かりますよ!」
なのですが、
普通に考えてこんな虫のいい話はあるわけありません・・・
先日もあるコーティングメーカーが商社に連れられボディコーティング剤の営業に来ましたが、
言っていることはまさに上記した内容です。
更には、
「このコーティング簡単施行低原価ですが、
メーカーとして価格提示を行なっていますから、00万円くらいが標準価格としてディーラーでも採用してもらっていますから、凄く儲かりますよ!」
て、これ手間も掛からず材料代も安いのに、
高額施行となること自体自分で詐欺商品と言ってることになります・・・
然し、
この業界この様な出鱈目なメーカーが8~9割くらいですし、
それに販路を提供する商社自体も、
商品に対して何の検証もせず鵜呑みにして営業してしまう無責任さです・・・
それでも購入する施工店に慎重さがあれば良いのですが、
施行者自体も9割方はほぼ素人しかも化学知識があるものはほぼ皆無ですから、
すぐ口車に乗ってしまいます。
先日もある車やさんから相談を受けましたが、数台に亘って松本平のあるコーティング屋さんに施行をしてもらったところ、
施工後シャンプー洗車をすると曇りとまだらな斑が総ての車に出てきたそうです・・・
この様な話は偶に耳にすることがありますが、
今回の場合使用されているコーティング剤自体がかなりの眉唾物である上、
磨きで使うコンパウンドと脱脂方法とコーティング剤の相性と言うか、
組み合わせにより化学変化が起きるリスクを何も考えていないと思われます。
過去にあった経験として、中古車で購入されたお車が弊社に持ち込まれ点検してみると、
明らかにコーティング剤が斑になり、
部分的にその様な部分はコーティング剤が塗装浸透してしまっている感じでした・・・
使われていたコーティング剤メーカーさんは弊社多少知っているところでしたので、状態を報告し対処方法をお聞きしてみましたが返答は、
「その状態は溶剤特性を理解せず勝手な施行を行なったことで、
溶剤がクリアを溶かして塗装浸透したと思われますから、
直すには再塗装しかないですね・・・」
とのことでしたが、たかがコーティング剤と舐めていると、
この様な大事故もおきえると言う事です・・・
オーナー様からお話をお聞きしなくても、ヘッドライトカバーみた瞬間に、
自然劣化が理由でないことは分かりました・・・
くすみ方やくすみのキバミ具合が人為的です。
恐らく殆どクリアは溶かされてしまっていて、
ことによると既に素材であるPPすら劣化させられているかもしれません?
これ自然劣化とは言わず、
明らかに人災です・・・
“ヘビーポリッシュ”での磨きで、
国産車の中でも特に柔らかい素材の日産車ですので、
#1.200のペーパーで研磨していきますが、削り粉みる限り普通のクリアではなく、
クリアとPPが溶けて混ざったような削り粉です・・・
私からみれば、
ありえない施行です。
実はこの施行した店舗、
知り合いです・・・
が、此処このようなこと起きていることを教えても、
素直に現状を受け入れたり改善に動くような体質ではないので、
敢えて報告は控えます。
逆に、
逆恨みされかねませんから・・・
次に#3.000のペーパーで#1.200のペーパー目を消していきますが、
通常はもっとクリア感が出るのですが、
PP自体が既に浸透変質しているのと、
素材自体のPPが柔ら過ぎる為、
この段階では透明にならないのでしょう・・・
オーナー様には失礼かもしれませんが、結局は出費を抑えようとして簡易施行をすれば、
この様なリスクが付きまといます・・・
ヘッドライトユニットを交換しなければならなくなれば、
30万円近い出費となってしまいますから、
正に“安物買いの銭失い”の典型となってしまいます。
ペーパー施行修了後、2種類の樹脂専用コンパウンドと3種類のバフを使い、
3段階に完全な透明感がでるまで磨き上げました!
但し、
既にPP自体に細かなクラックも入り始め、
内部反射板にも曇りが出始めていますが、
こればかりは改善のしようはありません・・・
透明になったヘッドライトカバーですが、
この状態のままでは素材のPPが表面露出してますので、
すぐにキバミ始めてしまいます・・・
ですので、
何らかの表面保護をする必要がありますけれど、
ここまで一度表面劣化してしまった経緯のあるヘッドライトカバーに、
コーティング処理は無意味と言うか害を及ぼす可能性すらあります。
と言うか、多くの施工店さんが行なっている、ヘッドライトカバー専用コーティングは、
どんな優れたコーティング剤であったとしてもせいぜい寿命は3~6ヶ月・・・
今まで何回も解説してきていますが、ガラス系(クリスタル含む)コーティング剤は塗り込みする素材自体に、
官能基と言うものが存在しない限りコーティングの密着は起こりえません、
がPPには官能基の存在は0。
要するに無意味・・・
新規のオーナー様ですので施工は不可ではありますが、
ラジカルコーティング+専用トップコートWコーティングであれば、
ベースコートであるラジカルコーティングが官能基を基材に焼付けしますので、
トップコートはきちんとした意味を持つことはできますが、
問題はこのように既に劣化した経緯を持つものではコーティング自体は残存していても、
基材自体の受ける外的要因の影響は遮断し切れませんので、
やはり施行の意味は希薄となってしまいます・・・
そのため今回は、
“ペイントプロテクションフィルム”での保護措置といたしましたが、
既にお車も大分経年していますから、今後そう長く乗ることもないとのことで、
通常はこの様な外的劣化要素のある場所には使用しない、
格安の“サングンフィルム”のご指定となりました!
良い物は良いのは当然ですが、
このように今後の使用年数等を考慮して、
価格優先での選択もありだと思います。
NISSAN ニッサン スカイラインクーペ 350GT(CPV35)
ヘッドライトカバー施行終了
ボディの状態はそこそこ綺麗に保たれていましたが、
ヘッドライトカバーが黄ばんでいることで、
一気に車がみすぼらしく見えてしまっておりましたけれど、
新品のようなクリアな状態になったことで、
見栄えは別の車のように蘇りました!
このお車数年前にある施行店さんの簡易施行のボディコーティングが施行されているとのことで、
見積もりに見えられた際露天で拝見した時には、
「簡易施行でも結構綺麗だな!」
と思い、
感心していたのですが、
今回施行にあたり工場内でよく確認してみると、
紫外線では綺麗に見えても、
可視光では艶びけして見えてしまいます・・・
紫外線と可視光では光の波長が違う為、下地及び表面の状態により光の反射が違ってきてしまう為このような事が起きていますが、
考えられるのは磨き自体の処理が粗いのと、
コーティング自体の製膜密度が粗いことが考えられます・・・
尤も格安価格ですので、
価格なりとはなりますが、
総体的クオリティーを望まれるお客様の場合は、
施行直後はまだ良いでしょうが、
やはり長期的には不満が出てくるでしょう。
尤も、何処までを望まれるか?
次第ですが。
この度は、ご依頼いただきまして、ありがとうございました。
初めてプロテクションフィルムも施行なさることとなりましたが、今後お車を買い替えることとなった際には、新車・中古車に係らず事前のきちんとした保護措置はとられておいた方が、結果としては出費は少なく済むと思います。
ボディコーティングは、以前施行なされている簡易施行で特にご不満点がなかったのであれば、次回も同じで問題ないでしょう。
最後まで、綺麗にお乗りくだされば、お車もきっと喜ぶ事でしょう。
又何かお手伝いできることがありましたら、お気軽にお問い合わせください。
車輌クラス:クラスM
施行コース:
オプション施工1=ヘッドライトカバー(ヘビーポリッシュ)
オプション施工2=サングン・ペイントプロテクションフィルム(ヘッドライトカバー)
施行料金:38.880円税込み
メーカー別
月別バックナンバー