2020年01月16日公開|トヨタ
昨年年末にご相談に訪れた正会員のお客様ですが、
内容はスケールの付着除去でしたけれど、
見た感じでは水染みスケールではなく、
何らかの液体か?
花粉が水で溶かされて酸だけが残ったか?
ですが、この時期ですから花粉の可能性は低いでしょう。
オーナー様はご自身で、
「市販品を購入してDIYでも可能なのか?」
とのご質問でしたが、
まずは商品自体がわかりませんから是非や効果をお答えする事は出来ません・・・
と言うか、
弊社ではスケールリムーバーや鉄粉クリーニング剤のDIY施行はお勧めしていませんし、
既存のコーティングの残存性や意匠性保持に関して、
一切保障は出来ません・・・
と言うのも、
過去にはこれで全塗装になってしまったお車もありますし、
補修が必要になり弊社のお持込頂いたお車も複数存在しています。
中には、
弊社が使用しているこれら対応のケミカルを分けてもらってDIYで施行したいと仰る方もいらっしゃいますが、
市販品とは違いこれらは危険物or毒物or劇物扱いのケミカルですので、
使用許可の無い方への又売りは法律上出来ません・・・
弊社が使用するこれら危険なケミカルは、
3ヵ月毎の健康診断とその書類の提出が義務付けられています。
ガラスコーティングですら、
この法律が適応されるコーティング剤すらありますから・・・
と言うわけで、
長野店2020年1台目の施行車両となりました!
今年は初めて新年初施行は京都店での施工となり、
1月2日より施工開始いたしましたが、
その間にも更に2台のご依頼が飛び込んで、
オプション施行車両も含め3台を京都店で施行した後、
ご予約日の14日に間に合うように長野店に戻ってきました。
京都在店期間中には、弊社取引先特別会員でも有り、建築事業部の社長会の仲間でも有り、カー・クルセイダーズ・クラブのメンバーでもあり、
ある意味腐れ縁のご家族と京都で新年会を行いました!
京都店に宿泊された1家族とは、
3次会まで飲み歩き、
最後は1年半前に出禁となっていた祇園のお茶屋さんにまで行ってしまいました・・・
結局全員が入浴を済ませ寝たのはAM4:00過ぎとなっちゃいましたわー
今回の施行は、
まずは“鉄粉クリーニング”ですが、
このお車建築現場に日々行かれている車ですので、
結構な鉄粉の付着があるかも?
との懸念があった為、
1回のクリーニングでは残存鉄粉が目立つ場合は、
2回→3回と施行を繰り返すか?
パネル単位でピンポイント除去をするか?
も状態でのお任せを頂いておりましたが、
予想を遥かに下回る付着量でしたので、
1回の鉄粉クリーニングで終了です!
条件的にはかなりの鉄粉付着があっても良いはずが、
この程度に止まっているのは、
日ごろのオーナー様のこまめな管理の賜物です!
ですが、このお車手洗い管理されていますから、
この様な濃色車では逆にこまめに管理され過ぎて傷だらけにしてしまう・・・
と言う方が圧倒的に多いのですが、
このお車傷も殆んど入っていません!
鉄粉クリーニングの作業が終了しましたら、次はシャンプー洗車をして次の作業に備えますが、ここまでの作業でガラスコーティングの機能を観察すると、施行されているガラスコーティングは疎水・滑水ですが、
滑水と言うよりも親水状態のパネルが多い・・・
事前にお聞きしていた洗車方法では、シャンプー洗車の際、
シャンプーは流水を掛けてすすいでいるだけで、
シャンプーそのものをスポンジ等で洗い流していないとはお聞きしていましたから、
多分シャンプーの界面活性剤が膜化しているだろうなー
とは予想していましたが、
親水状態になっていたのはこれが原因です・・・
ガラスコーティング機能層にラップかけた状態になりますから、
当然ガラスコーティングの機能阻害がされてしまいます。
これが今回オーナー様が気になされたスケール付着ですが、
この様な付着原因の一つとして、
前記しているシャンプーの界面活性剤残りが原因かも?
と言うのは、
化学物質と化学物質が反応を起こせば、
当然其処に何らかのアクションが生じます、
まずこれは悪い事しか起き得ません・・・
試し“スケールリムーバー”を行ってみても、
ガラスコーティング自体は一切侵されていないにも拘わらず、
付着は意外と強固です・・・
鉄粉クリーニングと同じで、
1回のスケールリムーバー作業で除去できない場合は、
追加で2回→3日目も必要であればお任せと言う事で、
施行を行ってみると、
ルーフ・ボンネットは1回の施行では1/3位は残ってしまいましたので、
この2パネルは2回施工となりました!
このお車、フロント周りは全て社外パーツに変更されておりますが、
バンパーとメッキグリルもスケールは1回では完全除去には至っておりませんけれど、
この部分の追加施工はいたしません・・・
と言うのは、
純正部品ではない為、
ケミカルに対しての耐久性能の保証が一切ありませんから、
スケールリムーバーのような強いPHを持つものは繰り返し施行は危険です。
間違いなく言えるのは、社外パーツは似たような素材で作られている場合、
純正パーツより確実に低品質です・・・
ですので、
冒険をしてメッキが剥離や変質してしまったり、
バンパーのPPが軟化したり塗装剥離するリスクは否めませんから、
弊社では社外パーツに対しては、
ホイルであっても最低限の施行しかいたしません・・・
↑の写真の赤枠内に縦に細かな染みが点々と続いていますが、
これはサイドミラーの、
取り付け部から垂れる水滴により出来てしまったイオンデポジットクレーターです・・・
クレーターと言っているように、
付着ではなく、
既にガラスコーティング自体に食い込んでしまっています。
つまり、
物理的にスケールリムーバー作業ではこれ以上の改善は無理です・・・
改善させるには、
塗装までクレーターが到達する前に磨きで削り取るしかありません。
が、
この部分は常に水ダレに曝されますから、
致命的なダメージに至るまでの時間はそうは長くはありません・・・
この部分は別として、
今回スケール付着から時間がそう経過していない状態でお持込いただきましたから、
スケールリムーバーのみでも完全処理が可能でしたが、
中には完全にクレーター化してしまった状態で、
「メンテナンスで綺麗にできますか?」
と言う方いらっしゃいますが、上記していますように、
物理的にコーティングやクリア面がクレーターとしてスケールに侵食されてしまったものは、
付着したスケール自体は除去できても、
クレーターとして侵食された凹はそのまま残りますから、
逆に余計目立つ事になる可能性もあります・・・
つまり、スケール付着やイオンデポジットを放置していれば、
いずれはコーティングにクレーターが出来、
その凹に更に不純物が集中攻撃してきますから、
コーティング→クリア→有色塗装部分まで侵される事になります・・・
クレーターも早い段階であればそれほどハードな磨き出なくても完全意匠性回復は可能ですが、
進行してしまえばペーパー施行が必要になり、
かなりの高額施工となってしまいます。
更には、最近に車の全メーカーの傾向として、
塗装の薄膜化がありますから、
クレーター深度が深くなればペーパー施行すら不可能と言う場合もありえます・・・
ですので、スケール付着やイオンデポジット形成に気が付かれたら、
1日でも早い除去が望ましいです!
但しランニングコストが掛かりますから、
其れが嫌なら、
となりますかねー
この度は、新年早々のご入庫を頂き、ありがとうございました。
早めにご相談頂き、早速の施行了承を頂けましたので、多少のコストは掛かりましたが、ほぼ完全に復活しましたのは幸いでした。
但し、パーツ交換されたままガラスコーティングの未施工のフロント部分は、今回の施行でもダメージ一番受けていますので、部分施行はされた方が良いとは思います。
それと、施行いただいているスプラッシュビュー・ウインドウフッ素コーティング部分もイオンデポジットorスケール付着が認められますが、これの原因もシャンプー洗車の際の界面活性剤残りと思われますので、確実にウインドウも流水をかけながらスポンジ等で界面活性剤成分を洗い流してください。
本年もよろしくお願いいたします。
会員ランク:正会員
車両クラス:クラスX-1
施行コース:
オプション施行1=鉄粉クリーニング(1回)
オプション施行2=スケールリムーバー(ルーフ・ボンネットのみ2回)
施行料金:53,950円税込み(正会員オプション割引―10% 適応)
メーカー別
月別バックナンバー