2014年11月13日|マイスターブログ
ここのところ、板金再塗装修理などでのトラブルが頻発している話をよく耳にします・・・
弊社のご入庫いただくお車にも、このようなことが見られます。
怖いのは、今まで顔見知りや施工経験のある、
ある意味信頼していたはずの板金塗装工場ですら、
作為的に手抜き修理を行っている場合が増えていることです・・・
一昔前であれば、このような工場は外観を見ただけでも予想がつくようなところに限られたり、大手チェーングループ所属であったり、明らかに経験不足と思われるような若者である場合がほとんどで、昔から有名どころであったり、それなりの規模の会社ではありえないと思われていたところでさえ最近は信用できなくなってきています。
このような状況になってきてしまった要因は何点かあります。
簡単に言えば、人手不足や業界景気の低迷です。
このような状態から導き出されるのが、いわゆる手抜き・・・
ほとんどのオーナー様方が、板金塗装修理依頼をされる場合に、
その作業内容において詳細な指示やしたり作業内容を確認されることがないと思います。
其処が落とし穴・・・
パーツはどこまで脱着して行うのか?
色はどこまで吹き直すのか?
クリアーは全吹きなのか、暈しなのか?
塗料はどのメーカーのどの塗料を使用するのか?
再塗装部分とのグラデーションの為隣接パネルは塗装するのか?
脱着パーツは使いまわすのか、交換するのか?
本当は此処まで作業内容等を打ち合わせ、且つ見積もりと照らし合わせたうえでの依頼でないと、行われた作業と料金との価格正当性が分りません。
これらがはっきりしていないと、出来上がりの作業内容に対して不服を申し立てても、それがクレームとして成り立つかはかなり?
でしょう。
つまり、
「そこまでやるとは言っていない・・・」
「そのやり方だと料金が違ってくる・・・」
「そのような指示は受けていない・・・」
等の言い訳が通ってしまいます・・・
出来上がりのクオリティーに関しても、どこまでのレベルが求められるのか?
ここは、事前に取り決めるというのはかなり困難です・・・
物咬みはどの程度の大きさ、数までは許容範囲なのか?
メタリックやパールの斑は?
色の合いかたは?
肌感は?
傷は?
パーツのチリは?
パネルの歪みは?
このようなことは、新車ラインであれば一定の基準が存在しますが、再塗装となるとこの基準は工場ごと作業者ごとその時の気分等、まさに曖昧です・・・
つまり再塗装において可否の基準は無い!
と、いう事になります。
このようなことで、板金塗装工場と、オーナー側とでのクオリティーに関しての合否の判断が分かれた場合、よほどひどい状態(誰が見ても変)でもない限り、
やり直しにはなかなか応じることはないでしょう・・・
つまり、オーナー自身は気付くけれど、他の人から見ればおかしいとは思えないとか、かなり高度のライティングをしないと不具合は判別できないなどでは、まず、
「再塗装でそこまで求められても無理です!」
と、なるでしょう。
人為的ミスであればまだ応じる可能性もありますが、工場の設備による限界や、技術的レベルによる限界では、仮にやり直しに応じたとしても、
再施工でクオリティーが上がる可能性はあまり期待できません・・・
このような中で、どうすれば納得のいく高クオリティーの板金塗装修理が可能なのか?
となりますが、正直絶対大丈夫は無いでしょう・・・
あえて言うのであれば、まずは絶対値切らない!
安いのにはそれなりの理由が存在するのは当たり前です。
それときちんと作業内容やクオリティーを指示し、
どのような作業工程を執るのかなどを確認して、各作業段階での写真の提出を求める!
面倒くさいでしょうが、いくら昔からの知り合いでもこれは必要です。
後は、お引ききとりの際に傷だけはその場で確認しなければ、
受け取って一歩工場の敷地を離れてしまえば証拠能力は0ですから・・・
その他、物咬みや色違いなどは、数日以内であればOKでしょうが、
これも他の工場で再塗装が可能な日数経過してしまえば証拠能力は0・・・
とにもかくにも、不良板金塗装が多いのは事実ですので、ご注意を!
ディーラー依頼こそ、ごまかし多いですから、どこの工場に外注(内製)するのか?
位は確認したほうがいいですよ・・・
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