2021年03月01日|マイスターブログ
最近施工いたしましたお車に、ニッサン車なのにニッサンディーラーで、
CPCプレミアムコーティングエクスGと言う、
中央自動車工業製であるコーティングを施工されたお車がありましたが、
何故トヨタ系のコーティングを施工し、
ニッサン純正である5イヤーコートを施工しなかったのか?
しかも、
購入は東京ニッサンですから、
日産自動車の子会社です。
これ裏切り行為では・・・
問題はそんなことではなく、
その施工のクオリティーです。
弊社のお持ち込みされる殆んどのお車は、中古車購入で既存でコーティングが施工してあるパターンは多少はありますが、新車時にディーラー施工されたお車の御入庫は左程多くはありませんが、
その中でも群をぬいて酷いクオリティーでした・・・
1.サイドミラーにはコーティング施工が完全になされておらず、
バンパー以外のPP若しくは練プラと思われる部分には、
塗装部分の機能の数分の一位しか機能性が確認できない。
2.CPCプレミアムコーティングエクスGの公式HPでの公示内容の様な、
ベースコートとトップコートの機能性は認められず、
撥水とも言えず、疎水・滑水とも言えず、
親水の少量降雨時の弱撥水程度しか機能性は無く、
僅か施工から3か月程度で、ルーフスポイラーにはイオンデポジットクレータが全面に出来、
それ以外の部分もイオンデポジットクレータになる寸前と言う状態でしたので、
外的付着物に対しての防御性が認められない。
3.PDI入荷後作業前に洗車機に入れられ、
コーティング終了後ディーラーで納車前洗車として洗車機に再度入れられたそうですが、
確かにこのような工程を踏むディーラーは増えていますが、
それでも流石にソリッドブラックを洗車機に入れることは稀でしょうし、
ましてやコーティング施工直後に洗車機に入れるのは無謀としか言えませんが、
その程度のリスク・スキルしか無いと言う事になります。
4.通常国産車では殆どコーティング施工の下処理として磨きが行われることは無いですが、
恐らくPDI入庫時にかなり傷があったのでしょう、
補修と言う意味で磨きが行われたのでしょうがが、
昔と違いPDI作業員に熟練技術者はおらず、
経験数年酷い場合は大学生のアルバイトと言う事もあるため、
使用ポリッシャーはダブルアクションポリッシャーに限られますが、ダブルアクションポリッシャーの特徴として、抵抗がかかり回転運動が止まってしまうと、
鉤傷・叩き傷・オーロラ傷を入れてしまいます。
5.上記した傷を処理しきれなかったり、既存傷を除去しきれないのは、
使用機材に除去能力が不足していることも理由ですが、
根本的に技術的にも無理なため、
ポリエステル樹脂などが含まれる傷隠蔽能力のあるコンパウンドを使用している、
この場合施工が上手くいけば、
傷は上手くとうざは隠されますが、
傷を埋めているポリエステル樹脂は紫外線に弱いため、徐々に傷の隠蔽性を失い、
傷が露出し始めますが、
この間オーナー様も洗車を繰り返しますから、
隠蔽露出した傷なのか?
オーナー様が洗車で入れた傷なのか?
は判断は出来なくなります。
6.今回の事例で言えば、PDIで作業にあたったのは、
ディーラーの外注業者である店舗持ちの一般施工業者ですが、
この業者さんエンドユーザー施工も行っており、
店舗HPで公示されている一般施工価格より5割近く高い価格となっていますが、
これは東京ニッサンのコーティングに関しての、
メニューにないCPCプレミアムコーティングエクスGを施工したと言う事は、
施工業者から営業マンにキックバック分が含まれている可能性があります。
弊社としては、お客様が新車購入時ディーラーコーティングを施工されることは別断全否定するわかけでは無く、
あくまで施行内容やコーティングの性能に見合う価格出ればOKだと思いますが、
車格Mセグメントで7~8万円が上限(ヤナセは除き)でしょう!
と言うのは、どれほど高価なコーティング剤を使用したとしても材料原価は2万円MAXですし、
施行工程日程も、
殆ど行わないでしょうが艶出し磨きが行われたとしても1日半、
磨きが無ければ半日の作業ですから、
消耗資材費・光熱費・労務費・利益合計で5万円と言うのが妥当です。
但し7~8万円出すのであれば、
一般施工店でも簡易施工店なら対応可能価格ですし、
少なくともディーラー専属の外注業者や施行者よりは設備も技術力も上でしょう!
違う考え方をすれば、
15,000~20,000円で施工可能なクリスタルキーパーの方が、
性能や機能やトータルコストを考えればお得です。
あえてクリスタルキーパーであって、
ダイヤモンドキーパーでない理由は、
使用コーティング剤は同じで、
ウエット施工か、ドライ施工か、
の違いで30,000~40,000円高くなるのはおかしいですし、
ダイヤモンドキーパーは5年の保証がついてはいますが、
有償メンテナンス保証ですから、
有償メンテナンスを繰り返すより、
毎年クリスタルキーパーを施工された方が機能維持はされるでしょう!
総てのディーラーコーティングは、保証期間に関わらず総て上記したダイヤモンドキーパーの様に、
年一回の有償メンテナンスが義務づけられており、
行わなかった場合にはそこで保証終了となりますから、
事故等で保険支払いでの再施工もされなくなってしまいます・・・
仮にディーラーコーティングを7~8万円で施行され、
5年保証のコーティングだったとして、
4回メンテナンスが必要となりますから、
メンテナンス費用が15,000円として×4回で60,000円必要ですから、
結果コーティング費用としては13~14万円かかっていることになります。
無駄です・・・
多くの場合メンテナンス作業は、
鉄粉取りや水染み除去は別途費用で、
基本行われるのは洗車+メンテナンス剤塗り込み程度ですから、
メンテナンス剤自体ポリマーですので効果は3~6か月程度しかありません・・・
明らかにコーティング残存性が疑われる場合などは、
同じコーティング剤の上塗りをする場合もあるでしょうが、
これも既存コーティングに下処理無しで上塗りをしたところで、
メンテナンス剤と効果持続期間は大きく変わりません。
いまだ日本人はディーラー絶対性や、
一番信用できると持っている傾向が強いですが、
あれだけの敷地と建物と人員を抱えている中で、
コーティング作業における原価は途方もなく低く、
高利益率でなければメニューとして成り立ちませんから、
内容と価格とのバランス上最悪と言えるでしょう・・・
ディーラーコーティングを全否定はしない!
と言うのは、限定的な意味で、今多くのディーラーで、
車体値引きの代わりにディーラーコーティングをサービス施工も多いと聞きます。
本当は車体値引きのほうが良いですが、
それが無理でコーティングサービスでしか無理な場合は、
それもあり!
と言う意味で、否定はしません。
どうしてもディーラーコーティングをなされたい場合の注意点
せめてこのくらいは説明を聞いたうえで施行を依頼しましょう!
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