2011年01月15日|マイスターブログ
以前車磨き研究所で施工いただいたお客様のお話です。
新車購入時にホンダディーラーでガラスコーティングを施工されたそうです、しかもコーティング説明書に因ると高純度ポリシザランの膜硬度9Hという非常に耐久性の高いコーティングで価格も10万円ほどの高額なものだったそうです。
しかし1年経たずして塗装は傷だらけ、ルーフにいたってはクリアーに食い込みができているイオンデポジットが無数に確認できる状態になってしまいこのままではどんどん塗装が痛んでいってしまうという心配から車磨き研究所に再施工のご依頼をいただきました。
お客様からも、
「なぜ1年足らずでこんな状態になるのか、この状態でコーティングは本当に残存しているのか?」
などのご質問を受けましたが、作業を始めてみるとすぐにその結果は判断できました。
施工を始める前から現状の状態を見ただけでもすでにコーティングは存在していないことは予想されましたが、磨いて見るといとも簡単に傷が消えていきます。
説明書にあるように膜硬度9Hのガラスコーティングが存在しているとしたら、スポンジバフ程度ではまったく傷を落とすことはできません。
つまり膜硬度9Hのガラスコーティングであればスポンジバフでは削ることはできないはずなので、結果傷が無くなっていくことはありえないはずなのです。
事実クォーツコートなども膜硬度9Hを謳っている商品などきちんと施工されている場合などはスポンジバフでは手も足も出ません。
結論は現段階においてコーティングはすでにまったく存在していないということです。
しかものはさらに数ヶ月前には剥離していた状態であったことも確かだと思われます。
それはルーフにできているイオンデポジットがその裏付けとなります。
高純度のポリシザランによるシリカ膜が存在しているとすれば、1年程度の期間でかなりの強い酸性雨にさらされていたとしてもコーティングを通り越してクリアーにイオンデポジットによるクレーターができることはありえないからです。
お引渡しの再にこのようなことをお客様にお伝えしましたところ、
「10万円も出してディーラーで施工したのはこのようになることを防ぐために施工したので納得がいかないので、ディーラーにクレームを言いたいのだけれどどんなものでしょう?」
とのご質問を受けましたので、
「認めるかどうかはかなり難しいかもしれませんが、だめもとでも言って見る価値はあるでしょうし言うべきかも知れません」
とお伝えしたところ数日前にメールを頂その結果を拝見しました。
結果は
「施工したのは外注業者で有るのでなぜそうなったかは分からない」
との事であったそうですが、私が知る限りこのディーラーはかなり昔から完全内製化されているのでこの説明自体に非常に疑問を感じました。
ただクレーターができていること自体は事実なのでその補修は認めたのですが、再塗装に因る補修を提案してきたそうです。
しかしお客様自身はオリジナル塗装に対しての思いが強いために再塗装を拒まれありがたいことに車磨き研究所による磨きに因る補修を望まれてそうですが、補修費の支払いに難色を示され交渉はその場では結論が出なかったそうです。
ディーラー側はどちらにしても弊社に対して問い合わせをして対処方法を検討するとの事で結論を先送りされたとの事でした。
しかしいただいたメールからすでに1週間が経過する中でディーラーからの問い合わせはありません。
確かに外注契約業者でない車磨き研究所に対して施工を依頼すれば損害額は大きくなるのは事実ですので提案内容自体はディーラーの立場からすればもっともな部分も理解できますが、お客様に弊社に対して問い合わせをすると伝えながら実行しないことは非常に無責任なことだと感じます。
ディーラーという立場に胡坐をかくのではなく、お客様の納得をいただくために努力をする姿勢を結果は別としても持っていただきたいと切に願います!
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