キーパープロのクリスタルキーパーなどを最安値として考えた場合、
コーティング専門店では10倍~位が当たり前ですし、
高級店になれば30万以上と言う施工店も少数ではありますが存在しています・・・
ディーラーコーティングでも7万~20万くらいの価格差があります。
おかしいと一般の方が思われるのは当たり前です・・・
しかし、考えてみてください生活のなかでこのような事はよく目にしているはずです。
たとえば服、
しまむら(あかのれん)とダンヒルであれば数十倍値段違います・・・
食事でも、
一皿100円の回転寿司から1貫2万円の銀座や青山の寿司屋もあります・・・
時計に至っては、
1000円未満のものから宝石など使用していなくとも数千万円の物まであります・・・
但しこれ等は皆さん当たり前のこと!
と、納得していると思いますが、
納得してしまうのは物として確認できうるもであり、
ブランドとして認知してしまっているからでしょう。
判りにくいのはたとえば私が先日訪れた輪島塗のお店、
たとえばお箸で1000円未満のものから10万円近いものまであります・・・
パット見の印象では素人目には大きな違いは判りません。
その時宿泊した旅館の食器は一人分で軽く100万円を超えるそうですが、
似たようなバッタものなら5.000円程度でも揃うでしょうし、
多分普通はそれに違和感も感じないでしょう・・・
しかみる方がみればこの価値の違いは明らかです!
これ等の価格の違いは何から来るかといえば、
これ等以外にも様々な要因が存在しているでしょう。
これコーティングでも同じことが価格差に繋がっています!
恐らく価格構成要素としての重要要因順序を考えてみますと、
前記の9と10はこの業種ではあまり重要性は低く、2もロイヤリティー等が発生するフランチャイズに限られます。
これを個別に何故価格差に繋がるかを説明します。
1)手間=半日で施工できてしまうのと、
数日間かかるものとはおのずと人件費&経費(光熱費)等大きな差が出ます。
2)技術レベル=高度なレベルの技術を身につけるには早くても数年間かかります、
高度になればなるほどその間に様々な投資や経費がかかってきます。
3)製法=1・2・5・6とも連携してきますが、塗り込みや拭き上げが1回なのか3回必要なのかとか、気温・室温管理が必要かとか、
施工後ブランク管理が必要なのか等多くの要因があります。
4)立地=工場の立地が都会と田舎では、
土地購入に数十倍の差が出ますし、
貸し工場では家賃に大きな差が出ます、
当然これ等は1台1台の施工費に上乗せされていきます。
弊社の場合でも、長野本店の土地購入費は数百万ですが、京都店では数千万ですから、
当然同施工費では原価償却は出来ません。
5)設備=例えばカクイチのプレハブのようなレベルと、
室温管理も出来るように断熱性を持たせた建物とでは建築費に数十倍が違いが出ますし、
室温管理をすれば光熱費はかなり掛かります。
照明も簡易的照明と、専用に特化した照明をそろえるのとでは、
かかる費用に雲泥の差が出ます。
ポリッシャーだけとっても、
GSやディーラーレベルであれば10万円ほどですんでしまうでしょうが、
弊社の場合で言えば数百万円分の機材が必要となりますけれど、
これ等が1・2.3に大きく関わってきます。
6)素材=材料であるコーティング剤やコンパウンド・バフ・クロスなど消耗備品等ですが、一つ一つでみた場合それほど高額なものではありませんけれど、
安価な物と高価なものでは10倍位の差がありますから、
対象点数が多いのでトータルコストですとかなりの差がつきます。
7)必要経費=空調管理を行なっていればそれに掛かる光熱費は馬鹿になりませんし、
貸し工場であれば家賃も単価割り込みされますから、
立地がよければそれだけ割り込み額は高くなりますし、
自社工場であれば固定資産税やメンテナンスコストもかかります。
又法人であれば法定福利厚生費も価格転嫁されてきます。
つまりこれ等の要因が積み重なって価格構成されていきますが、
すべての価格設定が正当とはいえないのも事実です・・・
一番価格設定がおかしいのはディーラーコーティングです。
例えばヤナセ等の場合、
施工はほぼ外注ですが実際に業者に支払われるのはユーザー価格の1/4程度です・・・
他のディーラーでもここまでではないとしても、
恐らく施工原価は1/2くらいでしょう。
所謂プロ専門施工店の場合でも、常に仕事が埋まっていないような店では、
非稼働日の分も施工価格に転嫁されてしまっている場合もあります・・・
ですので、
稼働率の低い店舗での施工は実質施工費より高い支払いをしてしまっている可能性は高くなります。
業界全体のどれだけの店舗が、実施工費を1~7のなかでどれだけ正当単価として、
価格設定されているかははなはだ疑問ではありますが、
結局は仕上がった状態と施工価格のバランスとしてオーナー様が納得されうるレベルにあるのか?
これに尽きるでしょう!
つまり幾ら価格が安くとも、期待した仕上がりや機能耐久性能が備わっていなければ、
騙された・・・
と思うでしょうし、
幾ら高価格であっても期待値を上回る仕上がりであれば満足されるでしょう!
然し問題なのは低価格・高価格という線引きを何を持ってすののか?
ですが、
これに関しては個々の価値観となるでしょう。
ですから、年収が1.000万を超えている富裕層の方でも、
磨きやコーティングに価値観を強く感じない方であれば10万円でも高いと思われるでしょうし、
1.000万越えのお車であっても無駄な出費と感じることでしょう・・・
逆に平均所得を下回る方でも、車命と言うか車の美装にとことん拘る方であれば、仮に車が軽自動車であっても20万とか30万でも納得のいく施工ならば、
支払うことに躊躇されないでしょう!
ただし、これは私の個人的意見でありますが、
後者の場合キャッシングをしたりローンやリボルビングしてまでして行うことは止めるべきでしょう。
又、
生活費を節約して貯蓄してまで行なうことでもありません。
と言うのは、仮に幾ら満足のいく仕上がりであったとしても、
車は使用するなかで徐々に美装は失われていきますから、
強い拘りを持たれていればいるほど、
その維持にランニングコストが懸かってしまいます・・・
一時の満足感のために身の丈を超えたことをしても、
維持出来得ないのであればそれは捨て銭とも言える行為になってしまいます。
結論を言えば、
この業界の施工価格の可否は店舗にあるのではなく、
それを選ばれるオーナー様にあられることで、
無理をしたり確信がないなかで高額施工をされるのは止めたほうが無難です。
ただし、施工しようとする店舗でご自身のお知り合いで施工経験者がおられて、
その方の評価や実車を見て見て納得がいかれる場合は博打率は下がりますから、
そのなかで価格正当性を感じられるのであれば施工オーダーしても良いでしょう!
最後に、
絶対依頼するべきでないてない店舗は、
価格の高い安いは別問題として、
季節キャンペーンや特別値引きを行なうところや、
単発での値引き交渉に応じる店舗です。
これは、
値引きをした価格自体が本来の正当単価と言う事になりますし、
定価自体が完全なボッタクリ価格と言う事になりますから、
経営自体に誠意性は皆無ですから、
値引き後の施工自体すら手抜き施工を行なわれてしまう可能性は大といえます・・・
それと、ディーラーや中古車販売店さんからの仕事所謂行販を多く行なっている店舗も、エンドユーザー価格と業販価格とでは、
酷い場合は4倍誠意的でも3割は割高に設定されていますが、
この価格差があるなかで施行内容にきちんとした違いがあるのか?
確認することは重要です!
でないと、
いい鴨にされているかも?